ノルウェーの検索エンジン大手Fast Search & Transfer(FAST)と英国の広告リストプロバイダーEspotting Mediaは、オンライン検索に関して提携を結んだことを現地時間1月15日に発表した。米Overture Servicesや米Googleが欧州での勢力拡大を図る中、これら米企業に対抗すべく欧州の企業が手を組んだ恰好だ。
FASTは欧州でも有数の検索エンジン企業。一方Espottingは、欧州のペイ・パー・クリック広告配信を手がけ、同地域で優勢を誇っている。「検索市場で鍵を握る欧州の2社が力を合わせる」(Espotting、CEOのJonathan Bunis)
提携のもと、Espottingは自社の広告リストと共にFASTの検索結果を提供する。FASTは自社のウェブサイトAlltheWeb.comに、Espottingの広告リストを掲載する。なお、契約金額などの詳細な情報は明らかにしていない。
両社は今後、Googleに近いかたちでサービスを展開するという。すなわち、ウェブ検索と広告リストをウェブポータルに提供する。Espottingは、Yahoo Europe、Lycos Europe、AltaVista、Tiscali、Ask Jeevesなどの検索エンジンに、キーワードに応じた広告を提供しており、現在、英British Airwaysや米eBayを含む1万2500社の広告を扱っている。一方FASTは、常時20億ページ以上のインデックスを抱え、米AT&T、米Dell Computer、英Freeserve、スペインのTerra Lycosなどに検索サービスを提供している。
今回の提携の背景には、米国の検索サービス大手2社、OvertureとGoogleが海外へ積極的に進出してきたことがある。そのため、ウェブポータルとの提携を巡る競争が激化しているのだ。OvertureとGoogleはドイツ、英国、フランスを始めアジアでもサービスを展開している。Overtureは、米Yahoo!や米MSNなどの主要ポータルに広告リストを配信。一方Googleは、営利/非営利の両検索サービスを実施しており、米AOLや米EarthLinkなどのISPへ検索サービスと広告リストを提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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