Twitterをはじめ、海外のサービスを利用する機会が増えてきたが、課題となるのが英語だ。そこで今回は、短い文章でも人力で翻訳してくれるサービスをご紹介する。
「myGengo」は人力の翻訳サービスだ。申し込みから翻訳原稿の確認、レビューまでをオンラインで完結しており、メールやオンラインサービスへの投稿に使うような短い文章の翻訳にも対応する。
利用の際は翻訳前と翻訳後の言語を選択し、翻訳したい文章を入力する。あとは翻訳者のレベルを設定すれば完了。翻訳が終われば、メールで連絡が来る仕組みだ。RSSフィードを使って進捗の確認もできる。
料金は翻訳者のレベルによるが、ネイティブスピーカーが翻訳する「スタンダード」で1単語5円となる。プロの翻訳者を使う「プロ」では1単語10円、さらに校正も入る「ウルトラ」は1単語14円となる。現在、8割のユーザーがスタンダードを利用しているという。
翻訳スピードの早さも強みで、スタンダードの場合は8割が8時間以内に完了、99%が21時間以内に完了する。また、250単語以下だと平均4時間以内で完了する。支払いはポイント制となっており、ポイントの購入にはクレジットカードとPayPalを利用できる。
同サイトの翻訳者になれるは、事前に実施するテストの合格者のみ。そのためトラブルも少なく、依頼者のレビューでも、95%のユーザーが5段階で4以上の評価をしているという。また、不満がある場合は100%の返金を実施しており、11月には翻訳者と依頼者がコミュニケーションをとれる「ディスカッションボード」を導入。トラブルのさらなる低減化を図っている。現在登録されている翻訳者は約600名に上る。
翻訳に対応するのは、英語から日本語、スペイン語、中国語、ロシア語、イタリア語。そのほかにも、日本語から英語とスペイン語、スペイン語から日本語などの翻訳にも対応する。ニーズがもっとも多いのは英語から日本語への翻訳だが、それ以外にもスペイン語や中国語も少なくないという。依頼原稿の平均単語数は375。
同サービスを運営するmyGengoのMatthew Romaine氏は「翻訳業界の平均単語数が800前後ということを考えると、myGengoに依頼される文章はそれよりずっと少ない。このような短い文章の翻訳ニーズは今まで満たされてなかった。昨今はTwitterやメールに投稿する文章の翻訳も増えてきており、そのような新しい翻訳市場を開拓していきたい」と語る。
myGengoは代表取締役のRobert Laing氏はもともと東京でウェブ制作の会社を経営していたという。その際、少量の文章を翻訳してくれるサービスが少なく苦労したことが、myGengoのサービスにつながったのだという。
2010年1月にはAPIの提供を予定しており、EコマースのシステムやWordpressといったブログツールのプラグインなどでの利用を見込む。「これによって、日本語で書いたブログ記事を簡単に英語化できる」(Romaine氏)
また、myGengoでは世界の翻訳業界のレポート「Translation Industry Report 2009」をリリースしている。
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