日本レコード協会(RIAJ)は2月17日、2010年度の「音楽メディアユーザー実態調査」(PDF)を発表した。今回の調査では、無料動画配信サイトを中心にしたネットメディアとCDショップの利用実態に焦点を当てている。
調査結果によると、CD購入率は33.7%(前年比3.1%減)、レンタル率は24.6%(同0.5%減)、インターネット有料音楽配信購入率は9.3%(同2.8%減)であった。年代別のマーケットシェアは、CDとネット配信は30~40代が、着うたフルは中学生~20代社会人の割合が高かった。新品CD購入率は、前年から3.0%減少の30.6%。年代別では男女ともに高校生・大学生の購入率が高い。購入枚数はほぼ横ばいの4.2枚となった。
音楽配信は男性の購入率が高く、着うたフルは女性の購入率が高いが、着うたフルの購入曲数は男性の方が多かった。初アーティストの新品CDの購入経路では、男性の20代社会人以下の層では動画配信サイトが上位となり、30代以降ではFMラジオと店頭のCDや試聴機が上位となった。女性の大学生以下の層ではネットが上位となり、20代以降ではTVが上位となった。
YouTubeで音楽を楽しむ人の割合が前年より7.1%増加の56.7%。2人に1人がYouTubeを利用しており、また4人に1人がニコニコ動画を利用しているという。無料動画配信サイトから音楽ファイルをダウンロードした人は4人に1人で平均32.6曲。録音した際の音源として自分で買ったCDの割合が減少し、YouTubeの割合が増加した。
RIAJでは、プロモーション手段として動画配信サイトの役割は大きいが、一方で購入の阻害要因や違法ダウンロードのソースにもなっているとしている。全国の12~69歳の男女を対象に2010年8月10~16日、インターネットアンケートで調査した。サンプル数は5046。世代間の比較、トレンド分析という2つの視点から、音楽CD、音楽DVD、着うたなどの音楽メディアの需要を総合的に把握することを目的に、1986年から毎年実施している。
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