「Windows Phone 7」の在庫不足--マイクロソフトは数週間での対応を目指す

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:末岡洋子2010年11月12日 16時28分

 Microsoftは大金を投じて戦略を変更した上で「Windows Phone」チームを増員し、新たなスマートフォンのリファレンス設計を作成した。そして、「Windows Phone 7」(WP7)をローンチし、大体的に広告を展開した。

 しかし、十分な供給量は多額の資金を投じても得られなかったようだ。

 欧州では、端末が10月末に発売された際に在庫不足が報じられた。米国とカナダでも、だいたい同じ状況のようだ。米国では特に、WP7がまだCDMAに対応しておらず、VerizonやSprintから端末が提供されていないことを考慮すると、端末の在庫不足は驚きですらある。

 では、一体何がおこっているのか?キャリアと端末メーカーがWP7を信頼しておらず、十分な在庫を用意しなかったからか?部品不足なのか?出荷直前に端末メーカーのソフトウェアに何か支障があったのか?(Dellの広報担当者から米国時間11月10日に聞いたところによると、Dellは、出荷遅れを引き起こしているとされるWP7端末「Dell Venue Pro」の無線問題を調査しているところだという。)

 The Street.comは今週、(匿名の市場アナリスト1人の情報を基に)米国では11月8日(米国の発売初日)に4万台のWP7端末が販売されたと報じている(つまり、在庫は少なくとも4万台はあったということになる)。

 このような数字や端末不足はこのところの傾向で、2009年夏の「Palm Pre」のローンチの際にも最初の週末で4万5000台〜5万台が売れたと報じられた。Motorolaは「Droid」のローンチ後最初の2日で10万台を販売したといわれている。

 筆者がWP7の供給不足についてMicrosoftに聞いてみたところ、広報担当者から以下のような回答をもらった。

 新製品を発売する際には時としてあることだが、最初の供給量は限られている。われわれは、近隣の店舗で売り切れていたのでがっかりしたという顧客がいることを認識している。このような顧客の懸念の声を聞き、パートナーと入念に協力して、より多くの端末が数週間以内に店舗に回るよう取り組んでいる。

 AT&TとT-Mobileの店舗にはわずかなWP7機種しか置いていない(あるいは、まったくない)という報道は気がかりだが、最新の携帯電話を実際に「ローンチ」するにあたってのエピソードはだいたい同じだということに気が付いた。

 Microsoftがかつて、タブレットでマーケティングに積極的に取り組まず、タブレットプロジェクトが軌道に乗らなかったときに、多数のタブレットPC愛好家が不満の声を上げていた。この時も、愛好家が同じような不満を口にしていた。つまり、在庫不足、動作するデモ端末の不足、販売スタッフのトレーニング不足などだ。

 もちろんWP7は発売されたばかりだし、Microsoftは供給と同時に需要が増加することに期待している。だが、WP7の目標販売台数は1年目で3000万台ともいわれている。Microsoftと同社のパートナー企業がこの目標を実現するためには、小売店により多くのデモ端末を設置し、同社スマートフォンの購買層以外の消費者も惹きつける必要があるのではないだろうか?

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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