UPDATE Microsoftが米国時間11月9日にMotorolaに対する2度目の特許侵害訴訟を起こしたことを受け、Motorolaも逆にMicrosoftを訴えた。
Motorolaは10日、Microsoftのゲーム機「Xbox」、PCおよびサーバソフトウェア、Windowsモバイルソフトウェアなどが16件の特許を侵害しているとして、Microsoftを提訴した。訴状はフロリダ州南部地区およびウィスコンシン州西部地区の米連邦地方裁判所に提出された。
この訴訟は、Apple、Nokia、HTC、Google、Oracleなどが競合するモバイルデバイス市場で、次々と起こされている特許侵害訴訟の1つだ。Microsoftは10月にMotorolaを特許侵害で提訴しているが、11月9日には、Xboxで利用しているワイヤレス通信および動画デコーディング技術についてMotorolaが法外な特許使用料を課し、契約に違反したとして、同社に対する再度の訴訟に踏み切った。
MotorolaはMicrosoftに、当該特許技術の使用中止と損害賠償の支払いを求めている。Microsoftが侵害したとされるMotorolaの特許には、以下のようなものが含まれる。
PCおよびサーバソフトウェアに用いられたMotorolaの特許は、Windows OS、デジタルビデオコーディング、「Exchange」「Messenger」「Outlook」などの電子メール技術、「Windows Live」インスタントメッセージング、オブジェクト指向のソフトウェアアーキテクチャに関連する。Windowsモバイルソフトウェアに用いられたMotorolaの特許は、「Windows Marketplace」、「Bing」の地図、オブジェクト指向のソフトウェアアーキテクチャに関連する。
Motorolaは声明で自社の知的財産の重要性を強調しつつ、Microsoftが訴訟に踏み切ったことは残念だと、慣例的な言葉で述べている。
「Motorolaの研究開発および知的財産は会社にとって非常に重要なもので、世界的にも高く評価されている。株主、顧客、その他の利害関係者の利益を守るのはわれわれの役目であり、重要な特許の侵害を阻止するために、Microsoftに対してこのような措置をとっている。Motorolaは研究開発に数十億ドル規模で投資し、深く広範な知的財産ポートフォリオを作り上げてきた。われわれの専有技術を保護するために、これからも必要な措置をとり続ける」と、Motorola Mobilityの知的財産部門コーポレートバイスプレジデントであるKirk Dailey氏は述べ、次のように続けている。「Motorolaが業界の大半の技術企業と互いに有益なライセンシング関係を保っている中で、Microsoftが包括的なライセンシング協議よりも訴訟を選択したことは残念だ」
太平洋時間午前9時55分更新:Microsoftのコーポレートバイスプレジデントで知的財産およびライセンシング部門の副法律顧問を務めるHoracio Gutierrez氏は、次のようにコメントした。「われわれは受け取ったばかりのMotorolaの訴状に目を通しているところだ。こうした動きは訴訟の過程でよくあることで、驚いてはいない。われわれは自分たちの立場に自信を持っており、ワシントン州西部地区連邦地方裁判所および米国際貿易委員会(ITC)に提起したMotorolaに対する訴訟を進めていくつもりだ」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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