オークションへの偽造品の出品を取り締まる責任をめぐってTiffany & Co.がeBayを訴えていた長期にわたる裁判で、米連邦控訴裁判所はeBayに有利な判決を下した。Tiffanyの主張は、eBayが自社のプラットフォームで販売される商品の合法性を調査することが商標法によって義務付けられており、偽造品が販売されているのはeBay側が虚偽広告を出しているに等しい、と主張していた。しかし、ニューヨーク市の連邦第2巡回区控訴裁判所は米国時間4月1日、Tiffanyの主張を退ける判決を下した。
「今回の判決は、真正の商品に最良の価格を求めるオンライン消費者にとって極めて重要な勝利であり、信頼、価値、選択の3つを柱に買い手と売り手を結びつけるという、eBayの姿勢を支持するものだ」と、eBayの法律顧問であるMichael R. Jacobson氏は声明の中で述べている。「この判決は、偽造行為との戦いにおけるeBayの主導的な取り組みと、安全で信頼できる市場で消費者に選択と価値を提供するという、eBayの方針の正当性を認めるものだ。誰もが最大の利益を得られる形でこうした問題に取り組む最善の方法として、われわれは今後も、訴訟ではなく協力を支持していく。今回の訴訟において残っている問題についても、差し戻しで有利な判決が下されるとわれわれはなお確信している」
もともとTiffanyは、内部で行った調査で、同社製品としてeBayに出品されている商品サンプルのうち73%が偽造品であることが判明したのを受け、2004年にeBayを提訴した。2008年7月に連邦地方裁判所のRichard Sullivan判事が、商標法によればeBayに出品リストをチェックして偽造商品を特定する義務はないとの判断を示し、結着がついたように思われた。しかし8月になって、Tiffanyはこの判決を不服として控訴した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」