ネットブックとノートPCの違いが分かりにくくなってきている。
そうした製品のメーカーの最終的な損益を見れば別だが。ネットブックは当初、安価で性能が劣る、2台目、3台目のノートPCとして扱われていたが、2009 International Consumer Electronics Show(CES)で発表されたネットブックの新機種を見ても分かるように、ノートPCとの区別はなくなってきている。それはコンシューマーにとっては良いことだが、その境目があいまいになれば、PCメーカーのビジネスモデルは崩壊のおそれがある。
「Windows 7」は9カ月から12カ月以内に発売される見込みだが、そうなればすぐに、ネットブックとノートPCの間に違いがないことは、さらにはっきりするだろう。このMicrosoftの新しいOSは、ネットブック上で動作するよう設計されており、「Windows Vista」とは違って、性能が比較的低い端末で使っても問題ないようだ。しかし、NDP Groupのインダストリアナリシス担当バイスプレジデントであるStephen Baker氏によれば、別の種類であるはずのネットブックとノートPCの両方で同じOSが利用できるのなら、ネットブック分野の強みには疑問が生じてくるという。
「このことは、この業界のビジネスモデルにどう影響を与えるだろうか。799ドルの売り上げが、399ドルになっただけではないのか」(Baker氏)
タイミングも良くない。「不運なのは、ネットブックを不況のさなかに売り出していることで、ほかの購入予定のものの代わりではなく、2台目のPCとしてネットブックを売り込むのは難しいことになりそうだ」とBaker氏は語る。
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