ソニーが自社の家電事業で「Google TV」のようなオープンプラットフォームを採用することは、同社にとって非常に大きな変化である。
そして、ソニーの会長兼最高経営責任者(CEO)も、そのように考えているようだ。Howard Stringer氏は米国時間5月20日午後、Google TVプラットフォームを搭載した初のテレビである「Sony Internet TV」の発表後の記者会見で、「これは非常にソニーらしくないことのように思える」と述べた。Sony Internet TVは「Android OS」を実行し、Google検索を利用することで、ユーザーがウェブ上の番組やチャネルサービスプロバイダーが提供する番組を選んだり視聴したりできるようにする。
20日の正式発表で、GoogleのCEOであるEric Schmidt氏は次のように発言している。「オープンシステムは消費者にとって、より大きな革新と価値、選択肢につながるとわれわれは考えている。われわれがソニーと協力して、Androidプラットフォームの力を世界中のより多くの消費者へ提供することについて、これほど誇らしく思っているのはそのためだ」
長年のソニーファンなら、「オープン」と「ソニー」という単語が一緒に使われているのを見ると、思わず読み返してしまうことだろう。しかしこれは、ソニーにとって新しい何かの始まりなのかもしれない。実際に、ソニーは最近、これまでよりもオープンになるための最初の数歩を踏み出している。例えば、ソニーは同社のプロプライエタリなMemory Stickフォーマットではなく、SDカードと互換性のあるガジェットの販売についに同意したほか、Sony Ericssonは「Android」搭載携帯電話を提供している。そして今回は、テレビの分野でオープンという概念を受け入れている。
それはソニーにとって良いことだ。なぜなら、同社はテレビに関して何かを変える必要があるからだ。同社はテレビの世界売上高で3位に転落しており、全社的に見ても、世界中のすべての事業をうまく連携させて、自社の豊富なコンテンツと強力なブランド力を調和させることに苦労している。しかし、今回のGoogle TVは状況が好転することを示す兆候なのかもしれない。
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