ウェブについての普遍的な真実が1つあるとすれば、人々は今すぐ情報を手に入れることを望んでいる、ということだろう。
過去15年で、インターネットから情報を入手するスピードへの期待値は変化した。今ではニュース速報には数分の遅れも許されない。2009年にMichael Jacksonが死去してからの数時間、すさまじい勢いで情報が検索されたときに見たとおりだ。
リアルタイム検索の時代の始まりだ。検索がウェブへの入り口となったのは、ウェブが生まれたのと同じくらい前のことだと言える。そして今日の大手検索エンジン各社は、新しい課題に対処するための準備を進めている。その課題とは、報道機関、ブログ、ソーシャルメディアユーザーによって刻々と生み出されていく爆発的な量のコンテンツを関連性のある形で整理し、現代の通信手段の中でも特にノイズ率の高いものから意味のある信号を仕分けするにはどうすればよいか、というものだ。もっと言うと、その結果は即時に表示しなければならない。
「探しているものに関連する情報が生成されたなら、数秒後にはひとつの場所で得られるようにすることが求められている。非常に難しいことだ」。GoogleのフェローであるAmit Singhal氏はこのように述べる。Singhal氏は検索業界の伝説的人物であり、Googleのリアルタイム検索プロジェクトの責任者を務めている。
Googleがリアルタイム検索結果を検索結果ページに組み込んだのは今から4カ月ほど前のことだ。その少し前に、GoogleとMicrosoftがそれぞれTwitterと契約を結び、Twitterの「firehose」フィードが直接両社に提供されるようになった。現在のリアルタイム検索はまだ生まれたばかりの段階だが、これによってインターネット検索の進化は次のステージに進むことになる。
では、「リアルタイム」コンテンツとは何だろうか。この言葉には非常に多くの定義がある。インターネットパブリッシングで大きな話題になっている動きに自社の社名を結び付けようと躍起になっている企業の数だけ、リアルタイムの定義が存在するといっていい。
リアルタイムコンテンツは、マイクロブログ(つまりソーシャルメディアサービスからオープンなウェブに即時にコンテンツを公開する)というコンセプトを中心としたものだということに、大半の人は同意するだろう。だが実際には、「リアルタイム検索とは、今も主としてTwitter検索のことだ」とSearch Engine Landの編集者Danny Sullivan氏は述べている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス