シカゴ発--Microsoftの新しい大規模データセンターは、外観上、この工業地域のほかの建物と似ている。
建物の内部も、あまりデータセンターのようには見えない。1階は数台のトレーラーで埋まった大きな屋内駐車場のようだ。
しかし、このトレーラーの内部にあるものが、Microsoftのクラウドコンピューティングに対する取り組みの鍵となる。シカゴのデータセンター内の輸送コンテナは、1台が1800〜2500台のサーバを格納しており、それぞれのサーバが電子メールを処理したり、インスタントメッセージを管理したり、間もなく公開されるMicrosoftのクラウドベースOS「Windows Azure」のアプリケーションを動かしたりすることができる。
上階には従来型の上げ床式サーバルームが4つあり、それぞれの部屋の面積は約1万2000平方フィート(約1115平方m)、平均3メガワットの電力を消費する。データセンターの全床面積は、最終的には70万平方フィート(約6万5000平方m)となる予定で、世界最大規模のデータセンターとなる。
Microsoftのデータセンター運用においてインフラストラクチャサービスを担当するゼネラルマネージャーArne Josefsberg氏は「100%の自信はないが、これは世界最大のデータセンターではないだろうか」と語る。
このデータセンターでは、コンピュータを動かす準備ができている場所はまだ半分だけだが、それでも、一般的なデータセンターの数倍に当たる30メガワットの電力供給が可能だ。
暑い日には、7.5マイル(約12km)相当の冷却水パイプにより、さまざまなものを冷やすことになる。だが9月下旬、データセンターの落成式のため内部に足を踏み入れたゼネラルマネージャーのKevin Timmons氏は、ほほ笑んでいた。そのとき、気温はカ氏55度(セ氏約13度)ほどだった。
「外に出たときには、『今日はなんというデータセンター日和だ』と言った。冷却装置が稼働していないことは分かっていた」(Timmons氏)
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