ゲームをやるのも仕事のうち--企業が注目するゲームのチームビルディング効果

文:Daniel Terdiman(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年08月21日 07時30分

 Kevin Grinnell氏の部下たちは、1週間の勤務の最後の2時間に、会社の費用で、ビデオゲームで遊ばせてくれる社長に感謝するため、よく同氏を見つけ出しては頭を銃で撃ち抜いている。

 もちろん、Grinnell Computersの従業員たちは、本物の銃で社長を撃つわけではない。その代わり、「Combat Arms」というマルチプレーヤーオンラインゲームで、1週間の仕事のストレスを発散している。

 テキサス州ボーモントに本社を置くGrinnell Computersの6名の従業員は、この2〜3カ月の大半の金曜日、午後3時から5時まで、チームビルディング研修としてNEXONのオンライン一人称シューティングゲームで撃ちまくるよう奨励されている。

 Grinnell氏は、従業員にゲームをプレイさせるために給料を支払うことで会社が得る利益は何かと聞かれて、それは「連帯感」に関することだと答えている。「われわれは、こうしたゲームをやりながら涙が出るほど笑う。同じことは会社の食事会や、また会社の行事の中でもできるが、それでは本当のストレス発散にならない。時にはストレスを発散するどころか、さらにストレスがたまることもある」

 従業員のLee Mims氏は次のように言い添えた。「自分の上司を撃てる機会はそうそうない。上司の頭を撃ち抜いたときは、ちょっと気分がいいものだ」

 NBC Universalの人気番組「The Office」のファンは、シーズン3の「The coup」と題されたエピソードをよく覚えているかもしれない。このエピソードでは、主要登場人物の1人Jim Halpertが、勤務先の紙製品メーカーの別オフィスに異動になり、その支社の正式なチームビルディング研修である戦争ゲーム「Call of Duty」に、あわれにもはまってしまう。

 このエピソードは笑いの効果を狙って創作されたものかもしれないが、従業員同士、さらには従業員と経営陣の橋渡しをする方法としてビデオゲームを使う会社がますます増えているというのは、フィクションではない。勤務時間中は従うべき上下関係があるだろうが、仕事仲間がいったんゲームの中に入ってしまえば、指揮系統は完全に消えうせることが多いようだ。

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