Blu-ray Disc対HD DVDの激論は空騒ぎではないか?
すでにこれまでにも、新聞や雑誌のコラムはもちろんインターネット上の画面の多くが、2つの対立する次世代DVDフォーマットの「戦争」に関する議論で飾られてきた。一方では、MicrosoftやHewlett-Packard、Apple、Dell、Intel、ソニー、東芝、Samsung、20th Century Fox、Universal、Warner Bros.、Paramount、MGMなど、世界有数のハイテク企業と映画やテレビ業界をリードする大手企業がそれぞれに対立する陣営を支持するのは理解できる。
しかし、これら2つのフォーマットの立ち上げから18カ月以上が過ぎた今も、「はたして一般の消費者は関心を持っているのか?」という問題が残っている。多くの人は、「まだ関心がない」と答えるだろう。両陣営ともいまだに消費者の関心や財布の中身をめぐる戦いを繰り広げているなかで、早くも勝利宣言する者たちがいる(松下電器産業は最近、自社が一貫して支持しているBlu-rayが勝者となるのは間違いないという予測を発表した)。
これらのフォーマットのうち12カ月後にどちらが残っているのか。この点については何の保証もない。したがって、普通の映画ファンがどちらのフォーマットに金を払うつもりなのかもまったく不透明である。これは、特にプレーヤーとディスクの価格がいまだに比較的高価なことを考えれば無理もない。しかしそれよりもさらに重要なのは、多くの消費者が従来のDVDに完全に満足しているという点である。
両陣営の大手映画会社やハードウェアメーカーは、当然ながら新しいフォーマットの立ち上げに多額の投資を行なっている。しかし、過去1年間の激しい議論と一般の人々に向けた気取った態度は、これらの業界の大手企業が争っているディスクとプレーヤーの数がどれほど少ないかを考えると明らかにばかげている。
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