スマートフォンネイティブが見ている世界

「みんながやっている」からいい?--中高生が好む診断アプリの罠 - (page 3)

同調圧力ではなく自らの判断で利用を

 同調圧力でネタ作りのために投稿し、周囲に迷惑をかけることはけしておすすめできない。もし周囲にそのような若者がいたら、SNSは必ずしも投稿しなくてもいいものであり、投稿によっては周囲に迷惑をかける可能性もあることを教えてあげてほしい。

 大人でも、診断アプリを使っている人は多い。もし利用してしまっていたら、信頼できないアプリは念のため削除しておくと安心だ。Facebookの場合、右上の鍵マーク→その他の設定→左カラムの「アプリ」をクリックするとアプリ設定画面になり、利用中のアプリが表示される。「すべて表示」で、Facebookで利用したアプリがすべて表示されるので、アプリ右の×印をクリックして削除しよう。


アプリの右の×印をクリックで削除できる

 この時、アプリ設定画面の「他の人が利用しているアプリ」の「編集」をクリックしてみよう。「Facebookであなたの情報を見ることができる人は、アプリを利用する際にもその情報にアクセスできます。<中略>下の設定を使って、アプリやゲーム、外部サイトで友達に公開する情報の種類を選択できます」とある。

 つまり、ここでチェックが入っている情報は、友だちがアプリを使う際に共有されているのだ。チェックボックスのチェックをすべてはずして「保存」をクリックすれば、あなたの個人情報は使われなくなるので安心だ。


チェックボックスのチェックはすべてはずしておくと安心

 Twitterの場合も、おかしなアプリ連携を許可すると、フォロワーにスパムメッセージを送ることがある。この場合も、迷惑なのですぐに解除しておこう。上部の自分のアイコン→「設定」→左カラムの「アプリ連携」→アプリ右の「許可を取り消す」をクリックでアプリの連係を解除できる。


Twitterのアプリ連携は「許可を取り消す」クリックで可能

 SNSには、このように個人情報を収集したり、スパムメッセージを送るアプリがあふれかえっている。アプリを利用する際には、必ずアプリにアクセスを許可する情報を確認し、情報が多すぎると感じたら利用を中断することだ。万が一利用してしまっていたら、周囲に迷惑をかける前にご紹介した方法で削除しよう。また、事前に防御策をとっておくと安心だろう。

 すでに述べた通り、SNSは必ずしも投稿しなければならないものではない。今回流行したアプリでも、「みんながやっているから」と投稿している人が多かった。しかし、周囲の反応が良いから、みんながやっているからといって安易に投稿せず、自らの判断で安全だと確認してから投稿したり、周囲に不快感や不信感を与える可能性を自覚した上で投稿すべきだろう。


高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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