最新の自動車や二輪車が集う展示会「東京モーターショー」が10月23日に開幕する。これに先立ち10月21日、報道陣に向けて会場が公開された。
今回の東京モーターショーのテーマは「クルマを楽しむ、地球と楽しむ。」。地球温暖化などが問題となる中で、各社とも二酸化炭素排出量の少ないハイブリッドカーや電気自動車など、環境に配慮した車を中心に展示している。
今回の出品者は10カ国、1地域から2政府、2団体、109社が参加。展示面積は2万1359m2と、2年前の前回に比べて規模はおよそ半減した。海外メーカーの多くが展示を見送ったことが大きく影響している。
業界最大手のトヨタ自動車は、駆動用バッテリとしてトヨタで初めてリチウムイオン電池を搭載し、家庭用電源からでも給電できる「PRIUS PLUG-IN HYBRID Concept」を国内で初めて披露した。また、新型ハイブリッドカー「SAI」や、小型FRスポーツのコンセプトモデル「FT-86 Concept」も公開している。
LEXUSでは2010年末発売予定の2シータースポーツカー「LFA」をお披露目。価格は3750万円程度となる見込みで、世界限定500台を販売する。
日産自動車は、走行中のCO2を全く出さない“ゼロ・エミッション車”として、2010年度後半に世界で販売を予定している「リーフ」を展示。日産 社長兼CEOのカルロス・ゴーン氏は「胸のすくような加速を実現しており、大きな話題となるだろう」と自信を見せた。
リーフは、大人5人が乗れる車内スペースを持ちながら、1回の充電で160km以上を走行するという。このほか、コンセプトカーとして、2シーターレイアウトでコンパクトな「ランドグライダー」を披露。ブースでは“ゼロ・エミッション”を全面に押しだし、同社が持つエンジンやバッテリの技術なども展示して注目を集めていた。
三菱自動車は、6月に発表した次世代電気自動車「アイ・ミーブ」の新ラインアップとして、EVモデルのコンセプトカー「iMiEV GARGO(アイ・ミーブ カーゴ)」を展示。 さらに、“補助エンジン搭載の電気自動車”として、2013年の市場投入を目指すプラグインハイブリッドのコンセプトカー「Mitsubishi Concept PX-MiEV」も披露した。三菱自動車工業 取締役社長の益子修氏はPX-MiEVについて、「EVの課題とされる航続距離を伸ばし、“環境"と“走る楽しさ"を両立する未来のクルマの提案」と話した。
このほかにも、クルマ社会と新たな環境社会の提案として、ブース内に「iMiEVハウス」を展示している。
本田技研工業は電気駆動の製品を「HELLO!(Honda Electric mobility Loop)」という名称で紹介。小型軽量のコンセプトハイブリッドカー「CR-Z Concept 2009」や6シーターの「SKYDECK」のほか、天井にソーラーパネルを搭載した電気自動車「EV-N」、燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」、椅子のような形状の一輪車「U3-X」などを披露した。
今回、二輪車でも電動や燃料電池駆動のものが数多く展示されていた。本田技研工業は人気のスクーター「スーパーカブ」を電動にした「EV-Cub」を紹介。ヤマハ発動機も家庭用電源で充電できる「EC-03」や、新しい形の電気二輪車「EC-f」を展示していた。スズキは燃料電池スクーターとして、「BURGMAN Fuel Cell Scooter」を披露している。
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