大手ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が相次いでアプリケーションプラットフォームを開放しようとしている。
8月24日にはミクシィが「mixiアプリ」という仕組みをPC版mixiで公開した。10月中旬にはモバイル版mixiでも同様の仕組みを公開する。
そしてディー・エヌ・エー(DeNA)の提供するモバイル向けSNS「モバゲータウン」も2010年にアプリケーションプラットフォームを公開することを発表している。9月10日にサービス事業者や開発者向けのサイト「Developer's site for mbga Open Platform」を開設した。 10月5日にはデベロッパー向けイベントを開催し、APIの概要、課金や広告などの仕組みについて説明する予定だ。
モバイル業界のキーパーソンが一堂に会するイベント「モバイル・ビジネス・サミット 2009」の会場で、ミクシィ 代表取締役社長の笠原健治氏と、DeNA 取締役 ポータル事業部長兼COOの守安功氏に、両社SNSのオープン化について聞いた。
笠原氏:10万ユーザーを超えるアプリもいくつか出てきて、マイミク同士で楽しんでいる様子があり、順調だと思います。ユーザーの声を見てみると、「重い」とか「つながらない」とか、そういう反応がありつつも、アプリ自体に対しては好意的な評価が多いです。
日記でも「これにはまっている」とか「あれを最近やりはじめた」とか、ポジティブな意見が多いので、一定の手応えはあります。好循環に入っていくと思います。
笠原氏:モバイル版mixiアプリでは早い段階で100万人を超えるアプリが出てきても不思議ではないでしょう。PC版もまだまだ今から伸びていくと思うので、まずはほっと一安心というところです。
笠原氏:アプリの作り方にもよるでしょうが、1億PVは超えると思います。継続して利用してもらえる作りになっていれば、10万人くらいでも100万、200万のPVは出てますし、もっと人数が少なくても50万くらい出ているアプリもあります。ですので仮に100万ユーザーを集めたら、1日1000万PVとして、月間3億PVはいきますね。
こうなると単位として月間10億PV、20億PV稼ぐアプリもあり得ます。そうすると広告収入だけで月間数千万はいけると思います。
モバイル版mixiアプリでは課金収益を狙ってくる企業さんも多いですし、ビジネスチャンスは大きいと思います。
笠原氏:そうですね。やっぱり一緒に遊んでいる人が友達だからこそ楽しい。たとえていうと、本当に野球を好きな人が甲子園を目指してプレイしているのは、mixiではないと思います。野球はそこまで得意じゃないけれど、だれかと一緒に楽しみたいがために全国各地で草野球をやっている、それがmixiだと思います。
ソーシャルという言葉はけっこう難しいですが、つながっているマイミクたちを知っているからこそ楽しめるサービスは欠かすことができません。
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