米国時間9月3日、Microsoftの業務アプリケーションクラウドサービス「Business Productivity Online Suite(BPOS)」が約90分間サービスダウンし、北米の多数の顧客が影響を受けた。
BPOSがサービス障害に見舞われたのはこの1カ月で2度目となる。前回は8月23日で、今回と同様にネットワーク問題が原因だった。
Microsoft MVP(Most Valuable Professional)受賞者でInterKnowlogy共同設立者のTim Huckaby氏は3日のサービス障害について、Facebookのステータスアップデート経由で以下のようにわたしに報告した。
40時間もかかった。どれだけいらいらしたことか・・・。Microsoft BPOSのわたしのInterKnowlogyのExchangeアカウントは40時間以上ダウンしていた。7月の分と今回の災難とを合わせると、Microsoft Hosted Serviceにおけるこの5カ月のわたしの電子メールの「アップタイム」率は98.0747%となる。
BPOSはMicrosoftのホスティングサービスで、「Exchange Online」「SharePoint Online」「Communications Online」「Live Meeting」で構成される。専用型とシェアード型のほかに、政府機関専用サービスもある。Microsoftは各製品を最新版にしてBPOSをアップデートしているところで、今後数カ月で作業は完了すると思われる。
Microsoftは自社オンラインサービス(BPOSはこの中でも、主要なコンポーネントとなる)のSLA(サービスレベル品質保証)を99.9%としている。Microsoftの代表者が以前わたしに語ったところによると、これに達しない場合は「顧客に返金する」という。この代表者はまた、「サービス障害問題はすべてダウンタイムとみなす」とも述べたが、「Microsoft Online Servicesは2010年のスタート以来、平均して99.9%以上のアップタイムを維持している」とも述べた(2010年6月時点)。
3日のサービス障害についてMicrosoftに聞いてみたところ、以下のような回答をもらった。
「本日(3日)の朝、東部標準時午前10時ごろ、北米地区の一部の顧客がわれわれのデータセンターにアクセスできなくなった。われわれはネットワーク上の問題が原因だと突き止め、その約90分後に問題を解決した。問題が発生していた間、サービスへのアクセスに問題を感じた顧客がいたようだ」。別の代表者は次のように付け加えた。「顧客に対しては、通常のチャネル経由で、問題に関して定期的なアップデートを提供していた。この問題により顧客に迷惑をかけたことをお詫びする」
この代表者はまた、Huckaby氏が報告している40時間以上というダウン時間はHuckaby氏のアカウントに固有の問題であり、わたしが問い合わせる前にMicrsoftはHuckaby氏に連絡を入れたという。
アップデート:Huckaby氏は、9月3日時点で自分のアカウントが復旧していることを認めた。「Microsoftを擁護するために述べておくと、わたしや誰かの電子メールが紛失したのではない。そのような事態は決して起こらないはずだ」とHuckaby氏は説明している(Huckaby氏はMicrosoftの地区ディレクタープログラムのメンバーでもある)。そして、「その点では完全にフォルトトラレント対策が講じてあるし、ユーザーもそれを期待し、望んでいるだろう。わたしがやっとメールボックスにアクセスできたときには、500以上の電子メールがたまっていた」と述べた。
オンラインサービスに周期的なサービス障害はつきものだ。それでも、Microsoftやライバル企業は、BPOSのようなサービスをエンタープライズに受け入れてもらおうと宣伝している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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