Microsoftは米国時間8月19日、公式ブログにて開発ツール「LightSwitch」(開発コード名「KittyHawk」)の初のベータ版をMSDN(Microsoft Developer Network)会員向けに公開したことを明らかにした。
Microsoftの代表者は2010年8月に入ってから、LightSwitchのベータ版を8月23日に公開する計画だと述べていた。
MicrosoftはLightSwitchを、デスクトップ、ウェブ、クラウド向けにアプリケーションを構築できるツールと位置づけている。事前に構築されたテンプレートを利用することで、プロではないプログラマーでも容易にビジネスアプリケーションを構築できるという。Microsoftの代表者は、Fox/Accessスタイルの開発を.NETにもたらすもの、と説明している。
MSDNでは、LightSwitchベータ1のドキュメンテーションも入手できる。ドキュメントでは、LightSwitchは開発を簡素化するが非プログラマー向けではない点を明確にしている。
LightSwitchを使ったアプリケーション構築のプロセスは、他の開発ツールとほぼ同じだ。データにアクセスしてフォームを作成し、データをバインドして、ビジネスロジックをベースに検証する。そしてテスト、実装だ。違いは、LightSwitchではこれらのプロセスが簡素化されているという点だ。
LightSwitchのようなツールが登場すると、プロではないプログラマーがこれを利用して完成度の低い.NETアプリケーションを多数作成してしまうのではないか、と多くのプロのプログラマーが危惧をあらわにしている。Microsoft側はこのような意見に対し、必要であれば、LightSwitchアプリケーションをプロのVisual Studio開発者に渡して、強化していってもらうことができる、と説明している。
LightSwitchで作成したアプリケーションは、「Excel」「SharePoint」「Azure」サービスなどに接続できる。「Silverlight」が動くところ--さまざまなウェブブラウザ(「Internet Explorer」「Safari」「Firefox」)、Windows PC、Windows Azure--をターゲットにできるという。「Microsoft Access」サポートも追加される予定で、時期としてはベータ2公開頃に実現すると思われる。携帯電話のサポートは、バージョン1では実現しない見込みという。
アップデート:Microsoftに確認したところ、LightSwitchのベータ1をダウンロードできるのはMSDN加入者のみという。TechNet、BizSpark、その他のユーザー向けには、8月23日に公開するとのことだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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