E-3では高速化されたAFシステムと共にメカニカルなユニットも高速化された。最高シャッター速度が1/8000秒、X同調スピードは1/250秒となった。15万回のシャッター作動耐久性をもつシャッターユニットはレリーズタイムラグ約60msとなりファインダー消失時間も約100msを実現している。
これにより最大5コマの連続撮影が可能となった。これらは最近の上級機としてはさほど目新しい数値とは言えないが、通常の撮影であれば必要十分以上の性能だと言える。
またE-3には新開発の約1010万画素ハイスピードLiveMOSセンサーが搭載された。この撮像素子はE-510やE-410にも搭載されているLiveMOSセンサーをE-3用にチューンアップしたものと考えられる。高画質ながら高速な読み出しを可能とし、これに新画像処理エンジン「トゥルーピック」を組み合わせることで、高速な処理とノイズの低減を実現したという。 ISO感度は100〜3200。実際に撮影した画像を見てみると解像感も高くノイズもうまく抑えられている。
E-1のころのノイズの多さを思い出すと改めてデジカメの進歩を認識させられる。長秒時輝度ノイズを抑えるノイズリダクションと高感度撮影におけるノイズを取り除くノイズフィルタはそれぞれON/OFFを選択でき、ノイズフィルタはそのかけ具合を弱、標準、強の三段階で選択することが可能だ。
このテスト撮影から判断するとISO100〜200ではノイズフィルタOFFでも良さそうだ。むしろノイズフィルタ標準以上ではディテールが若干だが緩くなる傾向があるのでもったいない。使用したとしても弱に抑えたい。
ISO400でもノイズは少ないのでノイズフィルタ弱で良いだろう。ISO800になるとノイズも目立ってくるが、ディテールを大切にしたい場合はノイズフィルタ弱に、もしくは標準であればノイズも実用上問題ないレベルまで処理できる。ISO1600だとノイズも顕著となる。ノイズの除去を重視するならノイズフィルタ標準から強となるが、強だとディテールがかなり落ちてくる。ISO3200となるとノイズ自体を覚悟の上で使用したい。
ノイズフィルタ強にすればノイズはおおかた除去できるがディテールが極端に落ちるので緊急時以外はお勧めできない。むしろノイズフィルタ標準以下でディテールを残しつつノイズ自体も写真の味と割り切って撮影したほうが良い場合もあるだろう。
同時に長秒時撮影のノイズリダクションの効果をテストしてみた。4秒以上の露光時間になると若干の輝度ノイズが見られるようになるので、ノイズリダクションを使用した方がよいだろう。
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