職場でのネット利用に関する調査--約80%のユーザー、「続きは自宅で」

Webマーケティングガイド2008年04月24日 14時54分

 Webマーケティングガイドでは、インターネット調査会社のボーダーズと共同調査のもと、職場でのインターネット利用に関する調査を行った。

 前回の「職場でのネット利用に関する調査」では、職場におけるPCや携帯電話からのネット利用状況について述べた。続編となる本調査では、「利用場所別のウェブサイト視聴ジャンル」や「職場・学校と自宅間におけるクロスメディア」の利用状況を明らかにしていく。

≪調査結果サマリー≫

  • 80%前後のユーザーが職場や学校で検索エンジンを利用
  • 「SNSやブログ」は、自宅で利用される傾向が強い
  • 60%以上のユーザーが、自宅でのネット利用が増えたと回答
  • 80%弱のユーザーは、職場などで視聴したサイトを自宅で再度閲覧
  • 多くのユーザーは"アナログ"な方法でウェブサイトに再度訪れ、ソーシャルブックマークの利用率は低い

 今回の調査対象は、20歳以上の男女500人。 男女比については均等割り付けを行った。 また、職業は会社員(公務員等を含む)と学生に限定している。

 Q1では自宅、職場、そして学校にてインターネットを利用すると回答したユーザーに対して利用することの多いウェブサイトのジャンルを3つまで回答してもらった。

 その結果、すべての利用場所において「検索エンジン」の利用率が最も高く、自宅では76.0%、職場では83.6%、そして最も低い学校でも64.7%という結果となった。

 また、「ニュース・天気」についても検索エンジンに次ぐ高い利用率で、自宅で44.7%、職場で61.9%、そして学校で52.9%となり、ニュースや天気情報の利用は職場が最も高い利用率であることがわかった。

 利用場所別の特徴を見ると、自宅では「SNSやブログ」「懸賞・プレゼント情報」の利用率が高い。逆に職場では、上記ジャンルの利用率は低く、「金融・保険情報」を利用するユーザーが多い傾向にあるようだ。

どのようなウェブサイトを利用することが多いか

 ※「学校」に関する調査結果については、サンプル数が少ない為、参考データとしてご覧ください。

 Q2では、ここ1年間におけるインターネット利用時間の変化を各場所について尋ねた。

 その結果、自宅におけるインターネット利用の増加が最も顕著に見られ、61.3%のユーザーが『利用が増えている(「非常に増えている」と「少し増えている」の合計』と回答した。

 職場においても、「利用が増えている」というユーザーは44.8%におよび、職場でのネット利用もより盛んになってきていることが伺える。ただし、「特に変化していない」も41.8%と多く、職場におけるインターネット利用時間にはある程度の制限や限界があるとも考えられる。

インターネットの利用時間は1年間でどのように変化したか ※「学校」に関する調査結果については、サンプル数が少ない為、参考データとしてご覧ください

 Q3では、職場、もしくは学校でインターネットを利用したことがある315人に対して、職場や学校で視聴したウェブサイトを自宅に帰って再度視聴した経験があるかどうかを尋ねた。

 その結果、「たまにある」と回答したユーザーが半数以上の53.3%、「頻繁にある」についても25.7%となり、80%近くのユーザーが職場などで視聴したウェブサイトを自宅で再度視聴していることがわかった。

 前回の調査でも取り上げたように、職場などではセキュリティなどの観点から利用できるウェブサイト自体が制限されているケースがある。また、時間的な観点や周りの目を気になるなどの理由からも職場や学校だけで完結することが出来ないケースも考えられる。

職場や学校で視聴したウェブサイトを自宅に帰って再度視聴したことがあるか

 そしてQ4では、Q3で再度視聴したことがあると回答した249人に対して、その際どのような手法でサイトに訪れたかを尋ねた。

 その結果、「検索エンジン」と回答したユーザーが88.0%と圧倒的に多く、改めて検索エンジンの重要性を感じさせられる結果となった。

 次いで2番手に「自宅のメールにURLなどを送った」の35.3%が続くが、検索エンジンとは50ポイント以上も差が開いている。

 また、12.9%のユーザーは「自宅にメールを転送」と回答しており、職場や学校のメールアドレスを使いメールマガジンなどを利用しているユーザーが存在していることが伺える。

 言葉を選ばずに言えば、全体的に"アナログ"な方法でユーザーはウェブサイトに再訪問していることが見てとれ、「ソーシャルブックマーク」を使っての利用はわずか6.0%にとどまっている。

その際どのような方法で再度サイトを訪れたか

 ここ数年、インターネットを含めたすべてのメディアを横断的に活用し、ユーザーとの接触ポイントを拡大しようとするクロスメディア戦略が多く活用されている。

 その中では、PCインターネットとモバイルインターネットという大きなくくりで語られてしまうことがあるが、より効率的なプロモーションの立案にはインターネットの中身をさらに細分化し、ユーザーのシチュエーションにあった広告展開を行う必要があるのではないだろうか。

 本調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。

  サンプル数  :500
調査期間   :2008年4月11日〜2008年4月14日
調査方法   :インターネットリサーチ
調査機関   :ボーダーズ
対象者     :20歳以上の男女
割付      :男女50%の均等割付
職業      :会社員(公務員等を含む)と学生

 本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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