公文書管理法施行を視野に入れ、行政文書の適正管理と省力化を目指す
近年、公文書の適正管理に対する気運が高まっており、行政機関が作成する文書目録情報の管理精度の向上と作成作業の省力化が課題となっています。新潟県は、電子決裁を伴う本格的な文書管理システムの導入は見送り、文書の電子情報は情報システム部門が提供するファイルサーバーに蓄積されてきました。しかし、フォルダーの管理はそれぞれの部署に委ねられており、文書の分類・配置が部署ごとにまちまちで文書を見つけにくいという問題が顕在化してきました。また、ファイルサーバー内のフォルダー構成と、全庁の文書目録であるファイル基準表との間に齟齬(そご)をきたしていました。
そこで、新潟県では「新潟県文書検索・目録作成支援システム」の構築にあたり、ファイルサーバーと連携した文書検索・管理を行う仕組みとして「Document Intelligence」を採用しました。本システムでは、職員がファイルサーバーにフォルダーを作成したり、文書を保管したりするだけで文書目録情報が自動生成され、文書を簡単に照会できます。また、企業内検索エンジン「ConceptBase(R) Enterprise Search」により目的の文書をすばやく確実に検索することが可能です。本システムの導入によって、文書ファイルの知的情報資産化を実現するとともに、文書目録情報の管理や台帳作成業務が省力化できる見込みです。
「Document Intelligence」採用に際して、新潟県総務管理部 情報企画監 松下邦彦様は、次のように述べています。
「アジャイル開発手法という早期に使い勝手を確認できる構築手法をご提案頂いたことや大容量の文書データから目的の文書を確実に検索できる「ConceptBase Enterprise Search」を推奨頂いたことなどが採用の決め手となりました。今回のシステム構築は、2011年4月に施行される公文書管理法を視野に入れて推進しています。現場のニーズに合致した新しい公文書管理のあり方をアジャイル開発でリードされたウルシステムズ様のコンサルティング力と、優れた文書検索エンジンを開発されたジャストシステム様の技術力に今後も期待しています。」
今後ウルシステムズでは、今回のシステム導入の知見を活かした公文書管理ソリューションを開発し、ジャストシステムと共同で地方自治体などにおける公文書の適正管理及び情報活用に貢献していきます。
(注)「Document Intelligence (R)(ドキュメント・インテリジェンス)」
Document Intelligence (R)とは、非定型文書をナレッジ化する担当者の手間を大幅に削減し、ノウハウを蓄積できる新しいソリューション。2009年2月にウルシステムズとジャストシステムが共同開発した。作成した文書を自動的にナレッジ化できるだけでなく、企業内に眠っていた膨大な有益な情報が有効活用できるようになる。2011年4月に施行される公文書管理法を前に、文書管理を簡単に実施できる手法として注目を集めている。
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