エリック松永が振り返る2009年IT業界の3大ニュース!!ということで、2009年の締めくくりとして、3つのテーマとキーワードを挙げてみました。一言で言えば、景気は悪かったものの、ITに関しては、可能性がたくさん見えてきた年として私はかなり前向きに捉えています。
1.OSのオープン化(キーワードはiPhone)
携帯電話iPhoneOS、Goggle Android よりクローズからオープンへ。開発者が開発しやすくなった。来年にはChrome OSが登場
2.コミュニケーションの変化(キーワードはTwitter)
Twitter、Facebook, SNS mixiゲーム
3.クラウドコンピューティングの幻想(キーワードはクラウド)
OSのオープン化は、携帯電話業界でAppleのiPhoneが風穴を開け、GoogleやPalmといった元気のいい企業がぐりぐりと穴を広げている状況が見えてきた2009年でした。携帯電話で始まったOSのオープン化は2010年にはネットPCにも波及し、今度はGoogle Chromeがグリグリと穴をこじ開けることになりそうで楽しみです。個人的な期待としては、企業システムの領域でオラクルに買収されたSunがこの時代にどう動くのかに興味があります。高い技術力を活かして、企業ITの分野でも風穴をあけるようなプレイヤーの出現が業界には必要でしょう。
コミュニケーションは、Twitterに始まりTwitterに終わった、そんな一年ではなかったでしょうか?Twitterのコミュニケーションは明らかに今までのメールから発展してきたコミュニケーションとは一線を画すインターネット時代のコミュニケーションです。したがって、これほど話題になっているにも関わらず、ほとんど付いていくことが出来なかった人が多かったのも特徴でしょう。悩むことはありません、新しい時代が始まったのですから。インターネット時代ならではのコミュニケーションが2010年は色々な形で展開を見せる事と思いますし、OSのオープン化が開発者とって、より新しいコミュニケーションを実現するための前向きな環境整備となるでしょう。
企業ITに関しては、クラウドの翻弄された1年だったと思います。色々、勉強したんだけで、結局クラウドって何だ?という間抜けな状況は我々にも責任の一端はあると思いますが、今後、世界的な景気の悪化の長期化で企業は一層の経営の見直しが必要となるでしょう。その中で企業におけるITの見直しは、どの企業も避けては通れない課題となります。経営資源としての価値は?所有か利用か?といった抜本的な見直しが必要になり、本来の意味でのCIOというポジションが非常に重要になってくる1年となるでしょう。2009年は、SW,HWベンダーやメディアが好き勝手な事を言ってきましたが、2010年は企業が生き残りをかけ、新たなITの再定義をしなければなりません。もちろん、その再定義の中でクラウドは重要なキーワードになってくることは間違いありません。私の著作“クラウドコンピューティングの幻想”で書かせていただきました“クラウドコンピューティングは技術線トリックではなく、経営的視点が必須になる”という主張は2010年、さらに重要になってくる事は間違いありません。
ちなみに、私の一番のニュースは、長い長い“厄”をやっと抜けられるという事です!前厄、本厄、後厄と3年間、本当に色々ありました。。。。。しかし、もう終わりです(嬉)。2010年からは、フルアクセルで攻めの1年にしていきたいと思っておりますので覚悟の程を!!今年一年、CNETパネルディスカッションで私のコメントに耳を傾けていただいた皆さんには本当に感謝しております。来年度は、より一層尖ったコメントをしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
あ、後、2010年はCNETパネラーの皆さんとも直にお話してみたいなと思います。逃げないで下さい(笑)
それでは、よいお年を!!
Peace out,
エリック松永
2009-12-28 13:29:56