Cerevoは8月29日、無線LANや3Gに接続してワイヤレスで写真をウェブにアップロードできるデジタルカメラ「CerevoCam」のデザインとスペックを、シーネットネットワークスジャパン主催のイベント「CNET Japan Innovation Conference 2009」で発表した。本体カラーは白と黒の2色展開。2009年中に2万円前後で発売する。
CerevoCamはソーシャルメディア時代の新しい写真管理を実現するデジカメ。撮影した写真は無線LAN環境下で自動的にウェブストレージ「CerevoLife」に転送される。転送終了後にはメールで保存場所を自動通知。CerevoLifeに保存した写真はそのままブログやTwitterなどに投稿できる。
カメラには900万画素のCMOSセンサーを搭載。無線LANは802.11nに対応する(b/g/n)。ファームウェアアップデートで随時機能を拡大する計画で、いずれは動画撮影も可能になるという。
CerevoCam本体の表側は携帯電話に似たシンプルデザインで、裏側の操作面にはゲーム機のような十字キーと2つのボタンを備える。サイズ、重量ともに携帯電話程度になる予定。バッテリー持続時間、連続撮影枚数も現在チューニング中のため明らかにされていない。
CerevoLifeはCerevoCam購入者向けの専用サービスで容量は5Gバイト(約4000枚)。無料で利用できる。画像を保存しておくだけでなく、写真の切り取り、黒消し、ぼかし、エッジ強調などの編集が可能だ。
保存した写真はCerevoLife上からFlickr、Picasa web、フォト蔵、tumblr、Twitter、はてなfotolife、FC2 blog、Livedoor blog、mixiなどのサービスに投稿できる。アルバム単位でダウンロードしたり、メールで連絡して友人にダウンロードさせたりもできる。ウェブからのプリント指示にも対応予定だという。
CerevoCamとCerevoLifeが連携すると写真管理が楽になる。たとえば、写真を撮影して帰宅した後、CerevoCamを鞄に入れたまま寝てしまっても、翌朝起きたときには写真はすべてCerevoLife上に保存されている。写真の保存先URLは携帯電話あるいはPC宛にメールで通知してある。通勤途中にサイトにアクセスすれば、その場で写真をCerevoLifeからブログやmixi、Twitter、Flickrなどのサイトに投稿できる。あらかじめ全自動ですべての写真をFlickrに転送するといった設定も可能だ。
さらにイー・モバイルのUSB型モデムをCerevoCamに挿すと、無線LAN環境がなくても写真をアップロードできるようになる。過去に撮影した写真をまとめてアップロードしたり、3G(HSUPA)に接続したまま撮影したそばからウェブにアップロードするといった使い方ができる。
後者の使い方では、撮影した写真が随時ウェブにアップロードされるため、参加者の写真を集めてイベントやパーティを盛り上げるのに適している。写真が自動的にTwitterやFlickrにも投稿されるように設定しておくと誰でも閲覧できるようになる。Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏はこれを通称「だだ漏れモード」と呼ぶ。
CerevoCamのAPIを公開し、外部の開発者がアプリケーションを追加できるようにする計画もある。たとえば、無線LANとカメラを使ったゲームやプリクラなどのアプリケーションが出てくると面白そうだ。
「撮影はシンプルにして、撮った後のことを徹底的に考えた。ネット家電時代に『写ルンです』があったらCerevoCamのようなものになるだろう」(岩佐氏)
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