Microsoftは、NVIDIAの「Tegra」チップが発売予定の「Zune HD」に内蔵されることを認めた。これはNVIDIAにとって大きな勝利となる。
先週、Engadgetがこのニュースを報じると、それに複数のメディアが続いた。
Microsoftのテスト担当ソフトウェア開発エンジニアであるMatt Akers氏は米国時間6月19日にポッドキャストで、「われわれがNVIDIAのTegraチップをZune HDに採用するという噂を多くの人が口にしている」と述べ、「われわれは自ら進んで、これが事実であると認めたいと思う。Zune HDはTegraチップを内蔵する」と続けた。
Akers氏は「以前と比べてバッテリ寿命やグラフィックスアクセラレーションが大きく向上する。小型のラップトップが手の中にあるようなものになるだろう」と付け加えた。
Tegraは、NVIDIAによる初の省電力ハンドヘルドデバイス向けプロセッサである。これは、ゲーム機器市場向けの消費電力の大きいグラフィックスプロセッサからの大きな脱却となる。
このシステムオンチップ(SOC)であるTegraの最大消費電力は0.5ワット。省電力というのは、ARMの流れを引き継ぐTegraシリーズの特徴でもある。とはいえ、Tegraの決定的な特徴といえば、NVIDIAのグラフィックスプロセッサチップ「GeForce」である。
NVIDIAの最高経営責任者(CEO)であるJen-Hsun Huang氏は16日のアナリスト向け会見で、Tegraプロセッサが今後数年でNVIDIAの事業の半分を占めることを見込むと述べた。
MicrosoftとTegraの噂は2008年11月にさかのぼる。最初の噂は、NVIDIAのTegraがMicrosoft製携帯電話に内蔵されるというものであった(一部のアナリストは今もこの可能性を信じている)。
16日のアナリスト向け会見における、NVIDIAのモバイルビジネス部門のゼネラルマネージャーを務めるMichael Rayfield氏の発言によると、Tegraはこれまでに42件の契約を獲得し、その対象はメディアプレーヤー、スマートフォン、ネットブックにまで及ぶという。42件のうち18件がスマートフォンであると同氏は述べ、「2009年末に向けてこれらが披露されるだろう」と続けた。
Zune HDは2009年内の発売が予定されており、16:9の3.3インチ有機発光ダイオード(OLED)画面(解像度は480X272)を搭載する予定。また、HD(高精細度)ラジオ、HD(720p)動画出力、Wi-Fi、ウェブブラウザ(タッピングによるズーム表示にも対応)、組み込み式加速度計、タッチスクリーン方式のQWERTYキーボードも含まれる予定である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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