Intelは米国時間5月19日、次世代の「Atom」シリコンチップおよびネットブック向けLinux OSの最新版に関する情報を公開した。
Intelのネットトップおよびネットブックコンピューティング部門ゼネラルマネージャーであるNoury Al-Khaledy氏は、「Pineview」と呼ばれる新たなAtomプロセッサを採用する、「Pine Trail」技術プラットフォームの発表を行った。
このすべてが基本的に示唆しているのは、Intelが、現行のチップセットに搭載されるPineviewのAtomプロセッサへ、より多くの機能の採用を目指しているという点だ。いまやグラフィックス機能に加え、いわゆる「メモリコントローラ」と呼ばれる、メモリをシステム上の他のパーツと結びつける機能まで、すべてプロセッサ上の同一シリコンピースに搭載されることになる。
「I/Oハブ」と呼ばれる他の機能は、別のチップ上に、引き続き搭載されるようだ。
Al-Khaledy氏は「プロセッサ、チップセット、I/Oハブがあるものの、3チップパーティション構成から、2チップパーティション構成への削減を実現することができたのだ」と語っている。
新たなAtomテクノロジは、2009年後半にリリース予定であると、Al-Khaledy氏は述べた。
(2チップパーティション構成への)統合で目指されるものとしては、ウェブブラウジング、電子メール、ライトなメディアアプリケーション向けの小型で安価なネットブック上で、消費電力を低減しつつ、パフォーマンスの向上が図られることになる。
また、Intelは、Atomプロセッサを搭載するネットブック、ハンドヘルドデバイス、ネットトップ(Atomプロセッサを搭載するデスクトップPC)、自動車業界を始めとする他の市場向けに開発された「Moblin 2.0」Linux OSのベータ版のアナウンスも行った。Intelのソフトウェアサービス部門ゼネラルマネージャーであるDoug Fisher氏は「このすべてのセグメントで、Linuxの統一化を図るべく、Moblinの開発に取り組んでいる」と語った。
Intelの発表では、Moblin 2.0には、「M-zone」と呼ばれる新たなインターフェースが含まれる。M-zoneにより、デスクトップの刷新がなされ、「ネットブックおよびネットトップのエントリーポイント」が整えられるという。新インターフェースのM-zoneでは、ソーシャルネットワーキングおよびオーディオとビデオのメディア活用の向上が目指される。
Intelは、どのPCメーカーが、「Windows 7」とも対抗する、Moblin 2.0の採用を進める予定であるのかを明らかにしていないものの、AcerやASUSが、これまでにもネットブック向けにLinuxを採用してきた点に言及している。
Al-Khaledy氏は「ネットブックおよびネットトップ市場において、Moblinのシェアが、20ないしは25%に達するのではないかと考えている」と述べた。現在、ネットブック市場シェアの大半は、Windows XPで占められており、2009年後半には、新たにリリースされる「Windows 7」の採用へと進むと見られている。
Moblin 2.0のベータ版は、こちらのページから、現在ダウンロードできる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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