壁面の電気コンセントにつなぐことで、電力線をネットワーク化するアダプタというものをすでに利用したり耳にしたりしたことがある読者もいるかもしれない。こういった製品はNETGEARなどが製品を販売している。これと同じ形状でありながら、コンピュータと同じ機能を果たすものがあったら、どうだろうか。
Marvell Technology Groupは米国時間2月24日、新タイプのPC「SheevaPlug」と「Plug Computing」の取り組みを発表した。同社が目指しているのは、高性能で超コンパクトなうえに環境にも優しく、壁面の電気コンセントにつなぐだけで利用できるコンピュータを作ることである。
Marvellによると、SheevaPlugは消費電力がホームサーバとして利用される一般的なPCの10分の1以下であるため、コンセントに常時つないでおくことができるという。また、形状やサイズは電力線アダプタに似ているが、SheevaPlugはPC並みの性能を提供するGHzクラスのプロセッサを内蔵している。
SheevaPlugの現行モデルはMarvellの1.2GHz「Kirkwood」プロセッサを内蔵し、512Mバイトのフラッシュメモリ、512MバイトのDRAMを備え、Gigabit Ethernet規格を経由してネットワークに接続する。USB 2.0のポートが1つあり、ストレージを直接接続したり、ほかのネットワーキングデバイスやストレージデバイスに接続したりできる。
念のため、SheevaPlugに「Windows Vista」はインストールできない。その代わり、Linuxカーネル2.6を採用した複数のディストリビューションに対応する。この製品への唯一のアクセス手段は、ウェブブラウザのようである。
このプラグインコンピュータで実現できることに興味をもつ開発者は、SheevaPlugの開発キットを99ドルで購入できる。これは、通常の電力線ネットワークアダプタよりも安価だが、今後数カ月以内でさらに値下げされるといううわさもある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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