AppleやMicrosoftには1歩退いてもらおう。マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発する小さな「第6感」ガジェットが商用化されれば、わたし達がこれまで使っていたマルチタッチデバイスなど不要になる。あらゆる平面をタッチスクリーンディスプレイとして利用し、情報にアクセスできるという魅力的な選択肢が出てきたときに、誰が「Surface」や「iPhone」を必要とするだろうか。どんな平面を用意すべきかって?手をスクリーンの代わりにすればいいだけである。こう聞くと映画「マイノリティリポート」を連想する人も多いのではないだろうか。
MITの研究者らは、このウェアラブルデバイスのプロトタイプを「Wear Ur World」(WUW)と呼ぶ。モバイルプロジェクター、ウェブカム、携帯電話など、日常で使用するガジェットをまとめたようなデバイスである。願わくば、正式な製品として出荷される際には、カラフルなフィンガーバンドは無くなって、不格好さが減り、より洗練されたものになっていて欲しい。それから、人に気付かれずに情報にアクセスする必要があるときのために、ディスクリートモードがあるとよい。
機能のデモンストレーションとして例示されたのは、WUWを装着した人物が自分の手首に円を描くことで、デジタル時計の映像を手首へ投影するようガジェットに指示する様子である。近視の人には便利な機能である。
このガジェットは、ショッピング中のユーザーに製品や価格比較の情報を提供したり、遅延などのフライト情報を取得したり、要求に応じてウェブから関連情報を引き出したり、指でフレーミングした部分を写真に収めたりすることができるようになる。近い将来、ユーザーのライフスタイルを充実させるために不可欠なものになるだろう。
残念なことにTED2009カンファレンスのウェブサイトには、同イベントでPattie Maes氏が行ったプレゼンテーションのビデオがまだ公開されていないが、Wired.comが動画を提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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