ASUSTek Computerは9月19日、10.2型ワイド液晶を搭載したモバイルノートPC「N10J」を発表した。発売時期は未定で10月下旬から11月上旬ごろになるという。価格はオープンで、市場想定価格は9万9800円前後の見込み。
N10JはEeePCシリーズの「EeePC 901-X」と同じインテルAtomプロセッサ N270を搭載するノートPC。グラフィックチップは、インテルの内蔵タイプのほか、NVIDIA Geforce 9300M GSを搭載、スイッチで切り替えて利用できる。
液晶は10.2型ワイドで解像度は1024×600ドット。表面は光沢タイプだ。バッテリ駆動時間は現在計測中としており、最長で約7時間程度だという。メモリは2Gバイト(最大2Gバイト)、ハードディスクは2.5インチ160Gバイトを内蔵する。本体のサイズは276mm×195mm×29mmで、重さはバッテリ込みで約1.5kg。
キーサイズは約18.5mmピッチの日本語キーボードだ。指紋センサ、老舗のオーディオ用スピーカーメーカーのAltec Lansing Technologies社製のスピーカーを搭載する。インターフェースはHDMI、USB 2.0×3、SD/MS/xDカード対応のカードリーダーが搭載される。
OSはWindows Vista Home Premiumを搭載するが、電源オフから8秒でメニュー画面が起動する独自の「Express Gate」を搭載し、ウェブブラウザ、Skype、画像ビューワなどもすぐ利用できる。
都内で開催された発表会では、日本担当ゼネラルマネージャーのケビン・ドゥ氏が、N10JはASUSのロゴを本体に付けたPCと説明し、本体にASUSロゴがないEeePCとは異なるシリーズであることを強調した。
大きなサイズのキーボード、NVIDIAのグラフィックチップなど、インターネット端末のEeeファミリーとはスペックも用途も異なるという。
N10Jの3つの特長は「持ち運べる」「価格が良い」「ハイスペック」。国内での出荷台数などは明らかになかったものの、日本のユーザーの要望があれば、出荷台数を増やしたいと話した。
現在、国内においてASUS製PCのうち、Eeeファミリー以外のシェアは約10%程度という。N10Jの投入後は約30%まで拡大したい考えを示した。
また、日本担当ノートパソコン アカウントマネージャーのビクター・チェン氏はN10Jを持って登場し、8秒で起動するExpress Gateの様子をカウントダウン。ボタンを押して8秒でメニューが表示することを披露した。
ゲストとして登壇したNVIDIAのマーケティングマネージャーの平柳太一氏は、ASUS製のPCにはNVIDIA製グラフィックチップが多く搭載されていることを示し、今後も高性能グラフィックチップ搭載PCの登場に期待しているとスピーチした。
会場では、多数のN10Jが置かれ、実際に稼動する状態で展示された。キーボードは約18.5mmピッチで、余裕あるタイピングが可能。パームレストも前後方向に余裕を持たせている。本体は30mm未満と比較的薄型で、前傾姿勢となっている。
外装はベージュで、蝶番部分の外側や、タッチパッドのボタンなどにメッキ処理がなされている。キーボードはつや消しのブラックとなる。凹凸のないシンプルな形状で、コーナーは丸みをもたせているだけに、薄型という印象はない。
グラフィックの切り替えは、Windows Vistaでの機能となっており、OS起動中に左側面のスイッチを操作すると、再起動を促すダイアログが表示される。再起動すると、グラフィックチップを切り替えられる。
8秒で起動するExpress Gateは、電源ボタンの左横の専用ボタンを押すことで起動する。電源オフから8秒でメニュー画面を表示、ブラウザなどを選択して起動する。Linuxベースのもので、ハードディスク内に別のパーテーションを設けてインストールされているという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」