マイクロソフトは12月5日、Mac版Officeシリーズ「Microsoft Office 2008 for Mac」を1月16日に発売すると発表した。
日米同時発売で(米国時間では時差の関係で1月15日となる)、1月14日より米国サンフランシスコで行われるMacworld Conference & Expoの開催に合わせたもの。価格や各エディションの詳細は9月の発表と変わらない(参照記事)。本日より、各量販店などのオンラインショップでも予約を開始している。
マイクロソフト執行役 ホーム&エンターテインメント事業本部 リテールビジネス事業部長の五十嵐 章氏は、「初のユニバーサルアプリケーション(最新のIntelベースのMacでも従来のPower PCでも動作)。一番ユニークなのは、パワーポイントのファイルをiPod touchにワンタッチで移行できること。iPod touchでプレゼンテーションの準備をしながら会場まで行ける。また、家庭向けのエディションMicrosoft Office 2008 for Macファミリー&アカデミック(2万2800円)も初めて用意した。初めてMacを買う人やハイエンドなアプリケーションをいきなり買うのは……、という人にも気軽に買ってもらえると思う」と話す。
目玉となる機能は、Macのよさを引き出すための開発コンセプトである“マック ファースト・マック オンリー”の各機能だ。Leopardにあわせた違和感のないユーザーインターフェースやカレンダー情報やTODOを素早く確認できる「My Day」、Wordに搭載されたDTPソフト的なレイアウトが行える「Publishing Layout View」機能など多岐にわたる。パワーポイントのファイルをiPod用に書き出す機能、Mac付属のリモコン「Apple Remote」への対応など、アップル製品との連携も強化されている。
マイクロソフトとアップルはライバルとして見られる傾向にあるが、実のところマイクロソフトのMac用ソフトの開発には20年以上の歴史がある。
マイクロソフトの本社がある米国レドモンドには、「macbu(Macintosh Business Unit)」の名で知られるMac製品の開発ラボがある。約200名の専門のスタッフがおり、アップルを除き、世界最大規模の開発部隊なのだという。
すべてスタッフはMacユーザー。マイクロソフトの中でMacを使用するという環境に身を置き、Windows版 Officeなどとの互換性をあげる努力をしていると、リテールビジネス事業部 コンシューマ製品部 エグゼクティブプロダクトマネージャの仲尾毅氏は説明した。
Office Open XML File Formats 採用により、Office 2007 との高い互換性が期待できる。また、レイアウトがずれるもっとも大きな要因はフォントだとし、Windows Vistaとまったく同じメイリオフォントを搭載することで、以前よりも高い互換性を実現したという。
新機能は、「macoffice2008.com」で見られるほか、macbu公式ブログ「mac mojo」で開発舞台裏を見ることができる。
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