米連邦税関局は、任天堂の「Wii」、Microsoftの「Xbox」および「Xbox 360」、ソニーの「PlayStation 2」などのゲーム機で海賊版ゲームが動作できるようにする「不法な」機器の密輸に対する新しい取り締まりを発表した。
このような「迂回機器」の販売や配布に対する継続中の調査の一環として、米移民税関執行局(ICE)の22の部門は米国時間8月1日、16州において企業、店舗、住民に対する強制捜査を実施したと述べた。32の捜査令状を発行したことが報告されたが、逮捕者が出たかどうかについては明らかにされていない。
ICE職員らは、「不法に入手した海賊版/偽造版のソフトウェア」をゲーム機で動作可能とする、外国で製造され米国に輸入されたチップや機器を捜査対象としていると述べた。司法省のコンピュータ犯罪部門やエンターテインメント業界の支援も得ているという。
連邦政府は、今回の捜査を「このような不法行為を対象とした国内最大規模の取り締まり」であるとしている。しかし捜査対象団体の名称や住所など、今回の捜査の詳細については公表できる段階にないと述べた。
ICEによると、MODチップや迂回機器は、1998年に施行されたデジタルミレニアム著作権法(DMCA)に違反するという。DMCAは、一部の例外を除き、コピー保護機構を回避することを禁止する連邦法である。
例えばソニーは、DMCAを基に、米国などにおけるMOD改造者を相手とした独自の戦いを何年も続けており、Microsoftは以前、Xboxハッキングツールのベンダーに対し法的な措置をとったことがある。
ビデオゲーム業界を代表するEntertainment Software Associationによると、このような不法行為により、世界中のゲーム機メーカーやゲーム開発企業の莫大な売り上げが吸い取られているという。任天堂は1日の声明で、2007年4月以降全世界で9万1000個以上もの偽造Wiiディスクを検出したと発表し、2006年の海賊版に関連する売り上げの損失は7億2600万ドルにのぼると見積もっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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