AppleがMacworld 2007で「iPhone」を発表して以来、これに対する少数の同じ批判が何度も繰り返し報告されてきた。その批判とは、3Gのサポートがないこと、「iTunes」からのワイヤレス音楽ダウンロードができないこと、企業電子メールシステムとの互換性が複雑であることなどである。iPhoneに対する大手メディアのレビュー記事には、これらの意見が書かれたが、これまでAppleは問題について直接言及したことはなかった。
しかしAppleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏は米国時間6月28日初めて、近い将来iPhoneでワイヤレスに音楽ダウンロードが可能となり、仕事に必要なアプリケーションが搭載されるかもしれないことをそれとなく示唆した。Jobs氏は、ワイヤレスによる音楽提供が実現される予定はあるかと尋ねられ、「iPhoneの将来について、いろいろと想像を膨らますことができる」と述べた。もちろんこれは質問に対する肯定とはいえないが、否定でもない。
Jobs氏はThe Wall Street Journalとのインタビューの中で、企業に必要はアプリケーションがサードパーティーから提供される予定であることも明かした。同氏は具体的な約束は何もしなかったが、Salesforce.comが関わってくる予定であることには言及した。また、VoIPアプリケーションを開発中だが、AppleはVoIPがブレークスルーになるとは考えていないため、それを最初からiPhoneに搭載することはしなかったと同氏は述べた。
インタビューにおける他の内容としては、Jobs氏は、AppleがiPhoneを3G対応にしなかった理由は、そのチップセットの占有面積が大きすぎることと、バッテリ消費量が大きすぎることであると述べた。しかし、将来的にはこの技術の追加をまったく排除するわけではないという。「将来的には、3Gを搭載できる方向にこれらの問題のいくつかは収束していくと確信しているが、現在のところはかなり優れた決断を下したと思っている」と同氏は述べた。しかし当面のところ、Jobs氏とAT&TのCEOであるRandall Stephenson氏は、iPhoneの「Wi-Fi」および「EDGE」ネットワークとの互換性で十分であるという自信を持っている。
iPhoneへの不満の原因の1つにもなっているAT&Tとの関係については、Jobs氏は、AppleはMVNO(仮想移動体サービス事業者、mobile virtual network operator)も考慮したが、「エネルギーの無駄が大きい」ため却下したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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