スペインバルセロナ発--携帯電話メーカー世界大手のNokiaは現地時間2月12日、当地で開催の3GSM World Congressで、場所を選ばずインターネット接続を可能にするデバイス数機種を披露した。
Nokiaの最高経営責任者(CEO)であるOlli-Pekka Kallasvuo氏はプレスカンファレンスで、「モバイルとインターネットの統合が進んでいる。われわれが今日発表する製品は、インターネットの主要機能を取り込んだものだ。インターネットは、新しいネットワーク生活の中心になるだろう。このような機能の採り入れはさらに広がっていくだろう」と述べた。
Nokiaは、企業向けの電話機であるEシリーズに新たに3機種の追加を発表した。BlackBerryと競合する薄型の「Nokia E61i」、スタイリッシュなスライド型の「Nokia E65」、Wi-Fi機能を搭載するほか、次世代携帯電話技術HSDPAを利用し高速な3G接続に対応した「Nokia E90」の3機種。
Kallasvuo氏は、「従業員全員に携帯電話を完備している企業はわずか30%にすぎない。われわれにとっては非常に大きな商機になる」と述べた。
Nokiaはまた、一般市場向けのナビゲーション機能つき携帯端末としては同社初となる「Nokia 6110 Navigator」も発表した。Kallasvuo氏によると、同様のナビゲーション機能がまもなく、Nokiaの電話機やマルチメディアデバイスの多くに標準装備される見込みだという。
Nokiaは、企業向け電話機のほか、同社初のストリーミングテレビ視聴が可能な携帯電話端末である「Nokia N77」も発表した。モバイル向けテレビ放送技術DVB-Hを採用したネットワークに接続して利用する。Nokiaは、2008年末に500万台から1000万台、2009年末には約2000万台の端末に、この機能が搭載されるだろうとしている。
N77には、2.4インチのワイドスクリーン、ステレオサウンド、番組開始の通知機能などがある。番組情報のガイド、チャンネル操作機能、チャンネル受信の新規申し込み機能なども備えている。N77は、2007年第2四半期の出荷開始が見込まれている。
多くの新製品が登場するが、北米の消費者は期待しすぎてはならない。新しい電話機はすべて、ヨーロッパもしくはアジアでしか発売されない製品である。
Kallasvuo氏は、米国市場にいっそう注力する必要があると述べ、Nokiaはすでに、市場により貢献する方法を探る目的で、米国国内に研究開発センターを設立したと説明した。同氏は、Sprint NextelのWiMAX技術を使った4Gネットワークのインフラ構築パートナーにNokiaが選ばれたことにも触れ、携帯端末の売り上げへの追い風を期待しているとした。同氏によると、WiMAX対応のNokia製端末は2008年初めに発売される予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」