日立製作所は8月30日、研究開発活動のアイデアや実験データなどを記録するためのデジタルノート向け技術を発表した。スウェーデンAnoto Groupのデジタルペン技術と、電子署名技術を組み合わせることで、ノートに記入した手書き情報の独自性を証明できるという。
日立の開発したデジタルノート技術は、Anotoのデジタルペン技術に対応した専用ノートを使う。専用ノートにデジタルペンで記入した文字や図は、デジタルペン経由で電子化し、PCに自動保存する。直接書き込めない実験データのグラフなどは、データ読み取り用のドットパターンとともに別の紙に印刷してノートに貼ることで、ノートとリンクして管理できる。
電子化したデータには、電子署名を付加する。ノートに記入するたびに電子署名を付加するため、ノート上の筆跡履歴も安全に保存できる。日立では「改ざん防止の効果もあわせ持つ」としている。
筆跡データを電子化する際には、記入に使用したデジタルペンのIDと記入時刻も含める。ペンIDを研究者や管理者の情報と関連付けると、承認手続きの確認などにも利用できる。さらに、電子化した研究ノートの内容を、研究者や研究期間で絞り込める。
日立は、9月5日から7日に福岡大学で開催される「FIT2006 第5回情報科学技術フォーラム」において、このデジタルノート向け技術を発表する予定だ。
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