iTunes Music Store(iTMS)日本版が開始して4日が経過した8月8日、アップルコンピュータは100万曲の販売を達成したと発表した。これは「世界のiTMSの中でも異例の早さ」と、米Apple Computerのアプリケーション担当バイスプレジデントで、先日日本で設立されたアイチューンズの代表取締役を務めるエディー・キュー氏は言う。
このように顕著な伸びを見せているiTMSは、同社にとっても重要なビジネスとなっているようだ。ただ、目標とする販売数などについてキュー氏は、「見通しは発表しない方針だ」としている。しかし、同氏は「日本が重要な市場であることは間違いない。ギフトカードをサービス開始と同時に提供したのも日本が初めてだ。(ソニー・ミュージックエンタテインメントを含め)レコード会社との交渉もまだ続いている。ゴールは、とにかく早く販売数を伸ばすことだ」と述べている。
日本でのiTMSは、提供楽曲数100万曲でスタートした。日本における既存の有料音楽配信サイトでの楽曲提供数は、レーベルゲートの「Mora」が20万曲、オリコンの「ORICON STYLE」が11万曲などとなっており、iTMSの楽曲数はけた違いだ。ただ、それでもほしい楽曲がすべて手に入る状況にはなっていない。特に新譜の場合、リアル店舗ではすべてのレコード会社の楽曲が手に入るため、オンラインサービスが見劣りしてしまう可能性がある。
しかしキュー氏は、「リアル店舗には負けない」と強気だ。リアル店舗では、大物アーティストや最新の楽曲の在庫は豊富にそろっていても、すべての楽曲を在庫として持つことはできないからだ。キュー氏は、「今後iTMSでは、コンテンツ数を増やし、提携レコード会社も増やす予定だ。時間が経てば、リアル店舗より大きくなる」と語った。
米Apple Computerでは、iTMSのプロモーションの一環として、Linkshareとのアフィリエイトプログラムを提供している。日本でも同様のサービスが開始される見込みだが(関連記事)、それがいつになるかについて、キュー氏はコメントを避けた。また、提携する学校の学生に向けて割引価格で楽曲を販売する「iTunes on Campus」や、企業のプロモーションなどで大量の楽曲を購入する際、割引価格で購入できる「iTunes Volume Discount Program」を日本でも開始する予定があるのかについても、「iTMS自体始まったばかりなので、新たなサービスについて現時点で発表できるものは何もない」と述べるにとどまった。
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