ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は9月21日、次世代プレイステーションのディスクフォーマットにBlu-rayを採用することを正式に発表した。これにより、Blu-ray Disk(BD)の普及を促す考えだ。
Blu-ray Discはソニー、松下電器産業などが推進する直径12cmの次世代光ディスク。CDやDVDで使われる赤色レーザではなく、青色レーザを利用してデータを高密度に記録できる。再生専用のBD-ROMでは、DVD-ROMの約6倍に相当する54Gバイトの記憶容量を持つとされている。
ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長兼グループCEOの久夛良木健氏は、BDを採用する理由について「コンピュータやゲームの世界では、ディスク容量の大きさが重要になる」と話す。例えばドライビングシミュレーションゲームのグランツーリスモでは、すでにゲーム容量が8.5Gバイトに達しているといい、「コンテンツはいずれディスク容量の壁に突き当たる」(久夛良木氏)というのだ。
また、BDの大容量という特性を生かすだけのアプリケーションの登場が疑問視されていることから、「どんなにすばらしい技術があっても、アプリケーションがなくては普及しない。次世代プレイステーションでBDを採用することで、デバイスメーカーやディスクメーカーの背中を押したい」(久夛良木氏)とした。
SCEはプレイステーション2でDVD-ROMに対応し、映画DVDの普及を加速させた実績がある。この成功体験をBDでも生かす考えだ。CD-ROMやDVD-ROMにも対応し、プレイステーションやプレイステーション2のソフトは次世代プレイステーションでもプレイできるようにする。
SCEでは来年開催されるElectronic Entertainment Expo(E3)での展示に向け、開発を進めるという。さらに来年開催される東京ゲームショウ2005では、「次世代プレイステーションでプレイできるタイトルがでてくるだろう」(久夛良木氏)としている。
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