Gatewayは11日(米国時間)、低価格パソコンの販売で成功を収めるeMachinesの買収を完了したと発表した。これにより、パソコンの通信販売からスタートした同社は、このルーツからさらに遠ざかることになる。
Gatewayは、自社が行ってきたダイレクトマーケティングによる販売と、eMachinesの小売店経由の販売をどういう形で組み合わせるのがいいかについて、現在も検討中だという。しかし同社は、事業規模が拡大することから、来年度は黒字回復を果たせると見込んでいる。
Gatewayの創業者であるTed Waittは声明の中で、「今日はGatewayとeMachinesの双方にとって素晴らしい日だ」と述べ、さらに「これから取り組むべき課題は山積しているものの、我々はすみやかに高収益・高成長の優良企業を築き上げられると確信している」と付け加えてた。
この買収完了を機に、WaittはCEO(最高経営責任者)の職務を、eMachinesのCEOであるWayne Inouyeに譲り渡すが、Gatewayの会長の座には留まる。
Gatewayは、3000万ドルの現金と5000万株の自社株を投じて、eMachinesを買収。11日の終値5.19ドルをもとに換算すると、買収総額は発表時のおよそ2億3500万ドルから、2億8950万ドル相当まで上昇したことになる。支払われる株式5千万株のうち、240万株はeMachinesの幹部社員29人に支給される。CEOのInouyeは、Gatewayの普通株1000万株分のオプション(行使価格5.19ドル)を受け取ることになる。
GatewayはeMachinesの買収により、小売分野での存在感が高まるのに加え、いくつかの海外市場に復帰することにもなる。同社はかつて多くの国々で製品を販売していたが、その後コスト削減のために北米以外の市場から撤退した。
Gatewayが最終的には、一部あるいは全ての自社運営店舗を閉鎖し、サードパーティの小売チャネルを通じて製品を販売することになると考えるアナリストは多い。しかし、通信販売については今後も引き続き自社ブランドの製品--PCや家電などを扱っていくと、彼らは予想している。
Gatewayの広報担当Bob Sherbinは、自社ブランドの店舗がどうなるかを結論付けるのには時期尚早と述べ、同社は今後6週間以内に、店舗に関する計画や本社の所在地、小売チャネルを通した製品の販売方法などについて決定を下すだろうと付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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