英Financial Timesや米ロイターで2月20日、PlayStation 3(PS3)の発売が2006年秋以降に延期するのではないかと相次いで報道された。しかし、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)では、「PS3を予定どおり2006年春に発売する」としている。
発売の延期が報じられた発端は、メリルリンチ日本証券のアナリストである栗山史氏の出したレポートだ。レポートよると、PS3の出荷は当初の予定である2006年春から、6カ月から12カ月の遅れが生じるという。また、PS3の各部品価格を積み上げると、1台あたり900ドルになるとしている。
Cellチップのコストは最低230ドルになるほか、Blu-Rayドライブのコストは350ドル、メモリも「XDR」という独自規格のため割高になると予測する。また、NVIDIAのRSXグラフィックプロセッサ開発にも若干遅れが出そうだとしている。2006年の出荷台数が200万台から300万台程度になると予測している。
SCEでは、PS3の発売を2006年春としており、価格や発売地域については現在発表していない。また、今回のアナリストレポートに関しても個別のコメントは出していない。ロイターではBlu-RayやAV機器の映像および音声入出力規格「HDMI」について規格が決定していないことも影響して発売が遅れるとも報道している。
SCEでは「規格については昨日今日出た話ではない」として、規格決定の動向のみによって発売日が左右される可能性が低いことを示唆した。しかし、「1つのパーツの生産が間に合わないだけでも製品は製造できないので、まったく影響がないかと言われれば影響はあるし、100パーセント(2006年春に発売できる)とは断言できない」としている。
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