「提携の重要性を学んだ」:MSの携帯電話事業、S・バルマーが提携路線をアピール

文:Marguerite Reardon(CNET News.com)
翻訳校正:河部恭紀(編集部)
2006年02月15日 13時36分

 Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmerが、欧州最大の携帯電話トレードショーで初めて基調講演を行い、同社とモバイル業界との提携の重要性を力説した。

 Ballmerは米国時間2月14日、バルセロナで開催中の3GSM World Congressで講演し、携帯端末を使った新サービスを提供するためビジネスモデルおよびサービスモデルを新しく構築しようという携帯電話事業者を、Microsoftは最大限に支援する意向であることを明らかにした。同氏は、市場におけるMicrosoftの攻撃的な行動が脅威だとする懸念を和らげることに努めた。

 「携帯電話事業者から『味方なのか、それとも敵なのか』という声が多く聞かれる。ひとつ明言できるのは、われわれはここに友人として参加した、ということだ」(Ballmer)

 携帯電話会社は、音声サービスの提供から、楽曲やテレビの生放送といった各種マルチメディアコンテンツの提供へと事業を転換しつつある。このような携帯電話会社との強力な関係構築が必要だと、同氏は特に強調した。

 「モバイルビジネスに投資するなかで学んだのが提携の重要性だ。特に、携帯電話事業者との適切な提携が重要だ」(Ballmer)

 Ballmerはさらに、同社のWindows Mediaが動作するスマートフォンが近い将来低価格化するとも見ている。スマートフォンは、コンピュータのように電子メール、ゲーム、モバイルTVなどのアプリケーションが動作する電話機。

 同氏はReutersとのインタビューのなかで「消費者が買いやすい価格帯でスマートフォンが入手できるようになる。100ドル前後の(Windows Mobileデバイス)製品の登場までは1〜2年かかると思う。当たらないかもしれないが、大きくはずれることもないだろう」と語った。

 Windows Mobile搭載スマートフォンの価格は、事業者への助成金なしで200〜300ドルの間となっている。

 Microsoftは売上の拡大を目指し、かねてから携帯電話事業者や機器メーカーの獲得に乗りだしており、Nokiaなどの主要ライバルからマーケットシェアを奪ってきた。同社は、デバイスメーカーや携帯通信事業者の新サービス開発を容易にするソフトウェアの開発に加え、電子メールやインスタントメッセージングなど、PCベースの多数のアプリケーションを携帯電話に移植している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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