ソニーは先ごろ開かれたConsumer Electronics Show(CES)の基調講演で当然ながら「PlayStation 3(PS3)」に言及したが、これを聴いた専門家のなかには、同ゲーム機が昨年のXbox 360と同じような供給不足に陥ると予言した者もあった。
だが米国時間18日には、PacificCrest Securitiesのアナリストが、PS3の発売時には100万台が用意されるとする明るい見通しを示した。ちなみに、MicrosoftはXbox 360が発売になった11月22日からの1週間でわずか32万6000台程度しかさばけなかった。
しかし、パイオニア米国法人の幹部Andy Parsonの考えを聞くと、Wilson大統領の楽観論も色あせて感じられる。Parsonsは「The Digital Bits」サイトとのインタビューのなかで、Blu-rayディスクフォーマットと、Blu-ray互換のPlayStation 3が同フォーマットをどのように成功へと導くかについて次のように述べている(なお、パイオニアはCESで複数のBlu-ray互換プレイヤーを発表していた)。
「PS3はBlu-rayディスクの急先鋒として発売される。もしソニーが今年中に予想通りの台数を出荷すれば、ソフトを渇望するプレイヤーの数が急激に増えることになるだろう。われわれが聞いているところでは、(PS3は)4〜700万台を出荷可能だという」(Parsons)
Xbox 360が発売された昨年暮れ、Microsoftは米国と欧州で極度の品不足に悩まされた。しかしこれは、同ゲーム機に使われている部品の供給不足が主な原因だった。同社は当初、発売後90日間で300万台の出荷を目標に掲げていたが、後にこれを変更し、2006年6月までの目標出荷台数を450万〜550万台としている。
ソニーではPS3を2006年春に発売するとしているが、業界アナリストらは、PS3の出荷が日本では今年半ばの可能性もあるが、米国では今年後半以降になるとの考えで一致している。
もし6カ月以内に400万〜700万台出できれば(日本だけでも数カ月のうちにそれだけの台数をさばける可能性もある)、ソニーはMicrosoftの掲げるかなり高い目標値を上回ることになる。ソニーがそれを実現するには、供給不足やハードウェアの問題に左右されない、完璧に近い製造工程が必要になる。
一方、PS3の価格が699ドルにでもならない限り、需要の問題は発生しないだろう。同社が2000年に日本でPlayStation 2を発売したときは、最初の週末だけで98万台が販売された。一方、米国では店頭販売初日に51万台のPS2が販売された。現在までのところ、PS2は累計1億台以上が販売されている。
この件について、GameSpotはソニーにコメントを求めたが、入稿時までに回答を得ることはできなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス