Palmは、MicrosoftのWindows OSが動作する携帯端末を開発することから恩恵を享受できる可能性があると、Palmのある上級幹部が語った。
PalmのCFO(最高財務責任者)Andrew Brownはインタビューのなかで、Windowsのモバイルバージョンで動作するTreoの開発が、Palm OSベースの小型デバイス購入に慎重な構えを見せる法人顧客の獲得に役立つかもしれないと語った。
Brownは、「企業のCIO(情報統括責任者)は、Microsoft製品を採用していれば解雇されることはない」と語ったが、ただしPalmがこのような製品を開発中であるかどうかについては言及しなかった。
ソニーの携帯端末市場からの撤退と、Zodiac携帯ゲーム機を製造するTapwaveの業務終了を受け、PalmはPalm OSを採用する唯一の主要メーカーとなっている。同OSは、Palmからスピンオフした別会社PalmSourceが販売している。
元々1つの会社だったPalmとPalmSourceだが、Palmは端末に採用するOSや接続するメールサーバの選択については中立の立場にあると、Brownは説明した。
Brownは先週、サンフランシスコで開催されたRBC Capital Marketsカンファレンスで金融アナリストを前にプレゼンテーションを行った後、「実際われわれは、メールサーバであれ、OSであれ、スイスのような永世中立の立場を取っている」とCNET News.comに語った。
とはいえ、PalmがPalm OSを見捨てる可能性は低い。Brownは、同社がPalmSourceとの契約を延長し、将来登場するPalm OS製品の下地作りを行ったばかりである点を指摘した。
Brownはこのようなコメントを出した背景には、Windows Mobile OSが動作しているとされるVerizonブランドの次世代Treoを写した写真やビデオで、ファンサイトが大騒ぎになっているという事情がある。同社はかねてから、Windows Mobileを含むほかのOSの研究も行ってきた。
ForresterResearchアナリストのCharles Golvinによると、出回っているWindows版Treoの写真が本物であれば、携帯電話キャリアへの製品出荷は間近に迫っており、年末までには消費者の手元に届く可能性があるという。
Brownがこのようにコメントしているにもかかわらず、Palmの関係者はデバイスの存在に関するコメントを控え、PalmSourceをスピンオフしたメリットの1つは好きなOSを提供できることだ、とのPalmの過去の発言を繰り返している。
なお、Microsoft関係者はこの件に関するコメントを控えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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