KDDIと沖縄セルラー電話は7月13日、電話番号などの通信接続情報を保存したSIMカード「au ICカード」の提供を、2005年9月に開始すると発表した。まず、非接触ICチップ「モバイルFeliCa」を搭載した「W32H」と「H32S」の2機種に対応させ(関連記事)、順次「CDMA 1X WIN」において対応機種を拡げていく。
au ICカードは通信接続情報のほか、GSMネットワークへの接続情報、公開鍵基盤(PKI)に基づく証明書情報を格納できる。 これにより、ある携帯電話で使っていたau ICカードを別の携帯電話に挿入すれば、1回線の契約で複数の携帯電話端末を使い分けることが可能となる。GSM対応の携帯電話にセットすれば、海外でも国内と同じ電話番号を利用できる「GLOBAL EXPERT」サービスや、電子認証サービス「Security Pass」も利用できる。
SIMカード「au ICカード」。NTTドコモのSIMカードと異なり、電話帳などのデータを保存することはできない |
また、KDDIと日本ベリサインは同日、企業が独自発行する電子証明書をau ICカードに格納するサービス「ベリサイン マネージドPKI for Mobile」を発表した。
au ICカードに対応した携帯電話に証明書をインストールし、携帯電話から企業ネットワークへのアクセスコントロールに電子証明書を利用できるようにする。これまで携帯電話からSSLで通信する場合にはサーバ側のみの認証だったが、今回のサービスによりクライアント認証が可能となる。認証局の構築は日本ベリサインが行うので、導入企業は認証局を設計、運用、維持するためのコストや手間を省き、迅速かつ容易にPKIを構築できるという。なお、電子証明書はKDDIが発行する。サービス利用料や証明書を取得するために必要なパケット通信料は無料となる。
現時点では、「サイボウズ ガルーン/Office6」「Cisco VPN 3000コンセントレータシリーズ/Cisco ASA 5500シリーズ」「Interstage」「HP Icewall SSO」などの製品が同サービスに対応する予定だ。
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