Motorolaは、自社製携帯電話機の大半にLinuxを搭載する計画を進めているが、その同社が先週、この計画を一歩進める製品の発表を行った。
MotorolaのCheryln Chin(携帯電話機マーケティング担当バイスプレジデント)によると、この「E895」にはMontaVista SoftwareのLinuxが搭載されているという。Motorolaは、同製品を今年第4四半期のアジアを皮切りに、世界中で順次発売していく。
MotorolaはLinux搭載携帯電話を2003年に発売しているが、これまではハイエンド機にしか同OSを採用してこなかった。だが、ソフトウェアメーカー各社がLinuxをスリム化し、ハードウェアメーカーが携帯電話の計算処理能力を向上させるなか、Motorolaはこの方針を変更するつもりだとChinは述べている。
Chinは、Motorolaが「2006年後半もしくは2007年」には普及機にもLinuxを搭載することにしており、18〜24カ月以内には同社製携帯電話機の半数以上がLinuxを採用することになるとの予測を示した。
Linuxは、電源やメモリ管理、基本ソフトウェアといったローレベルで利用されている。しかしMotorolaは、Sun Microsystemsからライセンスを受けたJavaを使って、多くのアプリケーションを書いている。
Chinによると、Motorolaは「Java Mobile Edition」開発の中心メンバーの1社でもあるが、消費電力とパフォーマンスに改善の余地があることも認識しているという。
Motorolaはすでに、自社開発のP2K、MicrosoftのWindows Mobile、そしてSymbianのOSなど、Linuxの各種競合製品を電話機に採用している。さらに、MotorolaとMontaVistaもLinuxに関して独占契約を結んでいるわけではないと、Chinは述べている。「市場にある選択肢については今後も評価を続けていく」(Chin)
E895はMP3ファイルの再生が可能で、最大512MバイトのTransFlashメモリを搭載できる。また130万画素のデジタルカメラは静止画と動画の両方に対応する。さらに、内蔵のBluetooth機能を使って、データの動機ができるほか、無線ヘッドセットにも対応している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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