Dellが99ドルのモノクロレーザープリンタを発表した。これにより、家庭や小規模なオフィス向けのプリンタ市場で、価格戦争が始まる可能性が出てきた。
Delは米国時間21日、「Dell Laser Printer 1100」を発表した。同機は600 dpiの解像度で1分間に最大15ページの書類を印刷できる。Hewlett-Packard(HP)やLexmarkなどのローエンドモノクロレーザー機がおよそ2倍の価格であることを考慮すると、競合各社はプレッシャーを感じて同等の製品を投入してくるだろうと、アナリストらは予想している。
NeedhamのアナリストCharles Wolfは、「Dellのレーザープリンタは価格破壊を引き起こす。これで消費者のレーザープリンタへの移行が加速する」と述べている。
ここ数年、レーザープリンタは価格の安いインクジェットプリンタに市場シェアを奪われてきた。Wolfによると、第1四半期における米国での出荷台数は、レーザープリンタが160万台であるのに対し、インクジェットプリンタは650万台に達したという。
レーザープリンタのほうが書類を比較的高速かつ高品質に印刷できるにもかかわらず、両者にはこのような開きがあった。また、レーザープリンタのトナーカートリッジは、インクジェットプリンタのカートリッジほど頻繁に交換する必要がない。
「レーザープリンタは家庭ではあまり普及していなかったが、これで消費者が大量印刷の目的にレーザーを使う可能性が出てくる」(Wolf)
Dellはさらに、2000ページ印刷可能な新しいプリンタ用のトナーに、65ドルという大胆な価格を設定している。Lexmarkの最も安いモノクロレーザープリンタ、E 232の場合、2000ページ印刷可能なトナーは94ドルとなっている。
「Dellは他社を大混乱させる」(Wolf)
プリンタメーカーにとって、インクやトナーは継続的収益源であるため、本体と同じくらい重要だ。各社はハードウェアを低価格で販売し、その後、消耗品の販売によって販売時の損失分を補填し、利益を確保している。
Dellの広報担当Maggie Beeryは、「Dellは顧客に対し、価格を常に良い方向に見直していくとの意志を一貫して示している。これが価格戦争を引き起こすかどうかは分からない」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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