CNET News.comが入手した情報によると、タブレットPCにもなる初めてのThinkPadが米国時間6日に発表されるという。
中国のLenovo Groupは、IBMと共同で新たに「X41 Tablet Series(X41T)」を発表するとみられている。このコンバーティブル型ラップトップはIBMが開発したもので、今年初めに完了したIBMのPCビジネス買収後に、Lenovo Groupが初めてリリースするコンピュータとなる。
X41Tは、ThinkPadの顔である黒い筐体や、消しゴムサイズのトラックボール、そして赤と黒のクリックボタンを搭載するなど、他のモデルと同じ外観をしている。
しかし、X41Tの12インチスクリーンは180度回転可能で、これをコンピュータのキーボード上に重ねることでノートPCがタブレットコンピュータに変身する。これは、日本のIBM研究所が提出し、米連邦通信委員会(FCC)のウェブサイトで先月後半に公開された写真や内部文書から明らかになった。
Lenovoの広報担当は、同社が6日に大々的な発表を行うとしただけで、詳細についてはコメントを避けた。またこの担当者は、FCCのウェブサイトで公表されているIBMの社内文書についてもコメントを差し控えた。
X41Tの内部仕様についてはまだ明らかになっていないが、FCCに提供された写真からは、超軽量の姉妹機「X41」のように、Mini PCIカードスロットを搭載していることが確認できる。X41Tはさらに、Intel Pentium Mプロセッサを搭載し、Microsoft Windows XP Tablet PC Editionで動作するとみられる。
X41Tは、Motion ComputingやItronixなどが開発する回覧板のような一枚タイプのタブレットPCではなく、Hewlett-Packard(HP)、富士通、Tatungが発売するコンバーティブルラップトップPCと競合するとみられている。
FCCが3月にX41Tのテストを開始したのは、これが液晶画面にWi-FiとBluetooth用のデュアルアンテナを内蔵しているためだった。X41Tの最初のロットは中国で製造されており、Lenovoは需要に合わせて製造を拡大する見通しだ。
なお、X41Tの価格は明らかになっていないが、姉妹機X41は1499〜1999ドルで販売されている。
Meta Groupのアナリスト、Steve Kleynhansによると、LenovoがタブレットPC市場に参入することで、同市場全体の売上が増加する可能性があるという。特にこの点で、IBMの力を借りられるのは大きい。同社のThinkPadブランドは歴史的に、PC市場に対してかなり大きな影響を及ぼしてきたからだ。
「タブレットPCは(通常のノートPCと比べて)単に形状が異なるというだけでなく、機能も違うというふうに人々の認識が改まれば、この市場が大きく盛り返すことになるだろう」とKleynhans。「タブレットPCは少しずつ主流に向かっている。今後半年間で大きく普及することはないが、いずれはたくさんのタブレットPCが販売されるようになるだろう」(Kleynhans)
しかし、タブレットPCへの需要は2002年の初登場時に期待されたほど大きくなっていない。市場調査会社IDCによると、2004年末までに全世界で数百万台しか販売されておらず、今年の出荷予想台数も約60万台にとどまっている。これに対し、2005年度の全世界のPC予想出荷台数は、前年比10.2%増の2億200万台を超えると、Gartnerは最新の報告のなかで推定している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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