Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsは、現在メインのデスクトップにAppleのMacintoshを使っている。
当初はLinuxをIntel x86プラットフォーム向けに開発したTorvaldsだが、2月にLinux Kernel Mailing Listでカーネルサイズの減量について議論していた際、メインで使っているデスクトップマシンがx86プロセッサ搭載のものでなくなったことを明らかにした。そのため、Torvaldsが検討目的でリストに流しているx86プラットフォーム専用のパッチは、全くテストが行われていないという。
ZDNet Australiaはこの話に興味を持ち、x86プラットフォーム上でのUnixの命運を大きく変えた人物が、なぜそのプラットフォームを捨ててMacintoshに乗り換えたかについて、Torvaldsに理由を尋ねてみた。
Torvaldsからはすぐに簡潔な答えが返って来た。同氏は「現在はメインマシンにPower Mac G5のデュアル2GHzモデルを使っている。外観は通常のApple Macだが、言うまでもなくLinuxしか動いていないので、Macとは呼べないと思う(笑)」と述べている。
「乗り換えた理由だが、1つには何か別のものを使ってみたかったということがある。x86マシンでテストを行う人材の数は十分揃っており、自分までそうする必要はないと感じた。また、個人的にはPowerとx86-64の2つがメインのアーキテクチャであり、最も重要なプラットフォームだと考えているので、自分が本当にそう信じているのであれば、もう一方も詳しく調べておくべきだと判断した」(Torvalds)
しかし、このカーネルの神様は、えこひいきに取られて非難されるようなことがないよう、すぐに言葉を付け足した。「自分の意見を深読みしないで欲しい。Linuxは20種類以上のアーキテクチャをサポートしており、私個人がこれら2種類のチップを最も重要だと考えている事実には何の意味もない。これは気まぐれな個人的意見に過ぎない」(Torvalds)
結局、巨大な力を持つようになったLinuxを支えるこの重要人物も、巷にいる他のコンピュータマニアと大差ない。
Torvaldsは「あともう1つ理由がある。このマシンはタダでもらった。自分は本当にいろいろな技術に手を出す人間だと思う」と述べた。
なお、Torvaldsはこのマシンを誰がくれたかについては明らかにしなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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