iPodの車載用装置を販売する企業は多いが、ニューヨーク州のある小さな会社はさらに一歩先を行きたいと考えている。
Classic Restorations(本社:ニューヨーク州スローツバーグ)というこの会社は、Mac miniをクルマのダッシュボードに装着する計画を明らかにした。
Apple Computerが先週Mac miniを発表したとき、Classic Restorationsではすでにラップトップ型のMacをクルマに搭載する手法の開発に取り組んでいた。同社社長のMelvin Benzaquenはさらに、この小型デスクトップのサイズが、カーオーディオ用に自動車メーカー各社が用意しているスペースにほぼ完璧にフィットすることに気づいた。
Macを車載して何をするかはまだはっきりしていないが、Benzaquenは、ホームネットワークにログインして音楽や映画を再生するなど、幅広い可能性が考えられると言う。また、クルマをWi-Fiに対応させれば、StarbucksやMcDonald'sの駐車場からインターネットにアクセスできるようになるかもしれない、と同氏は語っている。ほかにも、GPS(Global Positioning System)カーナビや、音声操作式のプログラムなどが考えられる。
「非常に多くの可能性がある」(Benzaquen)
Appleは、価格に尻込みしていたWindowsユーザーを取り込むことを主な目的としてMac miniを設計したが、Macファンはすでにさまざまな利用方法を考えている。
Benzaquenは、このサービスの価格について、それぞれのクルマと顧客がMacで何をしたいかによって大きく変わるため、標準工賃は設定していないと言う。しかし、過去にWindows PCを車載したときには、1500〜7000ドルの料金を請求したことがある。
同氏は基本的なGPSのみのシステムが1100〜1300ドルであることに言及し、「安い買い物だとは言わない」と語っている。
クルマへの搭載に関しては、自己冷却式のMac miniの方がほかのPCよりも有利だ。Classic Restorationsでは、このビジネスを一気に軌道に乗せるため、いくつかのテストを計画している、とBenzaquenは語っている。
このような製品の市場規模は明確ではないが非常に高い関心が集まっている、とBenzaquenは語る。このMac関連の計画発表後には同社ウェブサイトへのアクセスが急増し、それまで1日あたり1500ヒットだったものが、3万6000ヒット以上に跳ね上がった。
Mac mini関連では、ほかにもベンチャー企業が登場している。Underwriters Technologies(本社:テキサス州)は米国時間17日、サーバファームの一部にMac miniを採用するウェブホスティングサービスを発表した。これは、Xserveサーバを自前で確保できない企業向けに提供される。
Underwriters Technologies社長のJay Mennaは声明のなかで、「Mac miniには、世界の8割の企業のウェブ関連のニーズに十二分に対応できる性能がある」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」