まずは落ち着いていただきたい。
これがソニーからのメッセージだ。ホリデーシーズンの買い物客やeBay利用者の多くが既に実感していることだが、多くの小売店がPlayStation 2の品不足に陥っている。同社は米国時間11月30日、このことを正式に認めた。
同社は現在、少しでも多くのコンソールを店舗に出荷できるよう増産に取り組むなど、できる限りの対応をしているという。Sony Computer Entertainment Americaの関係者は、「需要が予想を上回った。クリスマスプレゼントに新型PlayStation 2が欲しいと願っている多くの人々の期待に応えられるよう、全力で対応している」と述べた。
この品不足の原因は、ソニーが今年に入って発表した新しい薄型のPS2にある。同社は新型の発売に向け、数カ月前から旧型PS2の在庫一掃を進めてきている。同時に、新型PS2については、ホリデーシーズンの需要に対応できるだけの数を市場に送り出すことができずにいる。
問題がどの程度深刻なのかは判断が難しいが、eBayのサイトからは、同商品が品不足に陥っていることが読みとれる。「PS2 Slim」とも呼ばれる新型PS2は30日現在、150ドルの定価を大きく上回り、230ドルで販売されている。
主要なEコマースサイトの多くでも、新型PS2は在庫切れになっている。同商品はAmazon.comでは、会員が自分の持ち物を販売するAmazon Marketplaceでのみ販売されており、350ドル程度の値を付けている。CompUSAは店内に陳列されている以上の在庫を持っておらず、サンフランシスコのベイエリアやマンハッタンの店舗では既に在庫切れになっている。ゲーム専門のGameStopやEB Gamesは、同商品の入荷待ちをしている状況だという。
事態が最も深刻な地域は欧州のようだ。ロンドンでは、400ポンド(約750ドル)も支払って新型PS2を買っている人がいるという記事が、新聞に掲載されている。「Bill C.」と名乗るある人物は、英国内の特売情報を交換するUsenetニュースグループへの投稿のなかで、「どこの店に行っても新型PS2は品切れだ。どの店も対応が同じで、『この商品は全国的に不足しています。申し訳ありません。クリスマス前には商品を入荷する予定です』と言われる」と述べている。
アナリストのP.J.McNealyは、ソニーの製品補充が遅れれば、ライバルのMicrosoftはその恩恵にあずかることができると述べる。同氏は30日に発表したレポートのなかで、「ソニー商品が供給不足に陥っているおかげで、Microsoftは引き続きXboxの売上を伸ばすことができるだろう」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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