次世代光ディスクBlu-rayの規格策定を行うBlu-ray Disk Foundersは8月3日、都内でセミナーを開催し、規格に関するロードマップを紹介した。
Blu-ray Discはソニー、松下電器産業など13社が推進する直径12cmの次世代光ディスク。CDやDVDで使われる赤色レーザではなく、青色レーザを利用してデータを高密度に記録できる。単層ディスクで25Gバイト、2層ディスクの場合50Gバイトの容量を持つ。
Blu-ray Discの規格は書き換え型のBD-RE、再生専用型のBD-ROM、追記型のBD-Rの3タイプがある。それぞれの物理フォーマット、論理フォーマットに関してロードマップが紹介された。
まず物理フォーマットに関しては、BD-REの規格バージョン1.0が2002年6月に策定されており、今年10月にはバージョン2.0が完成する予定だ。Blu-ray Discは傷を防ぐためカートリッジに入っているが、バージョン2.0ではカートリッジなしのディスクに関しても規格が決められるという。
Blu-ray Disk Founders Joint Technical Committee委員長の大原俊次氏 |
BD-ROMはバージョン1.0が今年6月に策定された。NDA(機密保持契約)を結んだ企業に対してはすでに仕様を公開しているという。BD-Rは、9月にバージョン1.0が完成する予定。同バージョンでは単層または2層ディスクの規格だけだが、2005年に策定される予定のバージョン1.1では4層ディスク(100Gバイト)まで対応する見通し。
「データバックアップを考えると、BD-Rは安く、書き込みが早く、大容量であることが求められる。まだ規格はないが、可能性としては6層(150Gバイト)もありうる」とBlu-ray Disk Founders Joint Technical Committee委員長の大原俊次氏は話す。
論理フォーマットについては、今年6月にBD-RE/R向けのバージョン2.0が策定された。BD-ROMの規格は12月にバージョン0.9ができる予定だ。バージョン1.0については、「Blu-ray Disk Founders以外の声を反映させて完成させたい。時期は未定だが、2005年中にはできるだろう」(大原氏)という。なお、BD-RE/R/ROMはいずれもUDF(Universal Disk Format)2.5を採用している。
ソニーが試作した透けるBlu-ray Disk。商品化は未定だが、来場者の注目を集めた |
会場では参加企業が開発中の製品も展示された。TDKはカートリッジなしのディスク向けに、ハードコート技術を紹介。ディスクに傷が付きにくくなるほか、指紋などの汚れが付いても問題なく録画/再生ができるようになる。「カートリッジ付きのディスクに比べ、ディスクの価格をかなり下げることができる」(説明員)
ソニーはカートリッジなしのディスクと対応プレーヤーの試作機を展示していた。ディスクに関してはすでに量産化のめどが立っているといい、「2006年にはビジネスにする」(説明員)という方針で開発を進めているという。
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