NECの中古再生PC「NEC Refresh PC」の累計出荷台数が、7月中に1万台を突破する見通しであることが明らかになった。2003年9月に出荷を開始して以来、約10カ月で大台を突破することになる。
NECでは2003年7月より個人ユーザーを対象に同社製のPCの買い取りを開始。HDDデータの消去や外観のクリーニング、OSの再インストール、動作確認作業を行うほか、6カ月間のメーカー保証をつけて量販店に出荷している。今年5月からは添付する電源ケーブルを新品に交換した「NEC Refreshed PC」〈Enhanced〉も出荷している。
NEC執行役員常務 兼 NECパーソナルプロダクツ代表取締役社長の片山徹氏 |
NEC執行役員常務 兼 NECパーソナルプロダクツ代表取締役社長の片山徹氏は、中古PCの販売状況について「量販店からの引き合いが強く、作ったら作っただけ売れる。在庫が足りない状況だ」と話す。
収益についても「わずかだが、黒字化を達成している」(片山氏)という。もともとは廃棄物の抑制やユーザーサービスの一環という位置付けだったため、片山氏は「嬉しい誤算だ」と顔をほころばせた。
事業開始当時は新品PCの売上が減少するのではないかという懸念もあったようだが、「自動車と同じように、新品と中古ではマーケットが違うようだ」と片山氏は述べ、新品の売上に大きな影響はないとしている。
Refresh PCは店頭において、新品の70〜80%程度の価格で販売されているという。ただし新品PCの場合、古いモデルは安売りの対象となることが多く、「新品PCよりも中古PCのほうが高いという現象まで起きている」(NECパーソナルプロダクツ執行役員の加藤秀章氏)という。
7月からは企業からの買い取りも開始し、さらなる販売拡大を目指す。現在のところ企業向けの販売はないが、「買い取りだけでなくPC納入の提案を行うなど、新品の販売促進に役立っている」(加藤氏)としている。
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