「ゴジラもびっくり」:東宝、iモードFeliCaを使った発券サービスを開始

永井美智子(CNET Japan編集部)2004年07月09日 19時18分

 東宝はNTTドコモの非接触IC内蔵端末「iモードFeliCa」を利用して、映画のチケットを発券するサービスを7月10日より開始する。TOHOシネマズ川崎ダイスを皮切りに、順次全国のTOHOシネマズに広げていく。

 東宝はインターネットを利用してPCや携帯電話から座席指定のチケットが購入できるサービス「vit」を提供している。今回のサービスはvitで購入したチケットの情報をiモードFeliCaにダウンロードして保存すれば、映画館に置かれたチケット自動発券機に電話機をかざすだけでチケットが受け取れるというもの。今までは購入時に割り振られた4桁の予約番号と登録した電話番号をチケット自動発券機に手入力する必要があった。

iモードFeliCa対応端末をかざせばチケットが発券される

 東宝 事業開発室の洗秀樹氏は「これまでは映画館に行ってみるまで混雑具合が分からず、映画を見に行く上でのハードルとなっていた。vitによってこのハードルがなくなり、さらにiモードFeliCaに対応することでチケットが10秒以内に発券されるなど、今までよりさらに便利になる」と話し、映画館に足を運んでもらうための施策の1つだと説明する。

 また、東宝 事業開発室の是枝宗男氏は「(TOHOシネマズなど)シネマコンプレックスは全席指定が基本のため、どうしても顧客1人当たりの接客時間が長くなる。オンラインで事前にチケットを購入してもらうことで、スムーズに映画を見てもらえるようになる」とメリットを紹介した。

12月4日にシリーズ最終作品「ゴジラ ファイナル・ウォーズ」が公開されるゴジラもデモを行った

 今回のサービスを利用する際には、事前に「vitアプリ」という専用のJavaアプリケーションを対応携帯端末にダウンロードする必要がある。vitアプリでは最大5件の予約情報が保存できるという。ICチップには4桁の予約番号と登録した電話番号が記憶される仕組みになっており、従来のvitシステムをそのまま利用できるとしている。

 洗氏によると、現在vitを利用してチケットを購入する数は全体の約10%といい、最も利用率の高いバージンシネマズ六本木では約30%にのぼるという。vitの課金方法はクレジットカードだけだが、E-マネーへの対応も検討中としている。今後はNTTドコモ以外の非接触IC携帯電話にも対応していく予定だ。

 7月下旬からはTOHOシネマズ高槻・橿原の2館でもサービスを始める。その後、8〜9月には全国のTOHOシネマズやバージンシネマズ六本木へと展開していく予定としている。

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