インドの2社の企業が、国内市場はもちろん海外進出をも視野に入れた、国産の携帯端末を売り出している。
Amida Simputerという携帯端末は、もともと「貧しい人たちのコンピュータ代わりとなるもの」として開発が始められたものだった。だが、現在では業務および個人の幅広い用途に活用できるものとして売り込まれるようになった。Linuxベースのこの携帯端末は、オーガナイザおよびMP3プレーヤーの機能を持ち、手書き認識も可能となっている。
この製品を開発したのは、バンガロールに本社を置く産学共同グループのPicoPeta Simputersで、製造はインドの国有企業であるBharat Electronicsが担当している。オープンソースソフトウェア支持を公言するインドのA.P.J Abdul Kalam大統領は先週、同製品の正式な発売を記念したイベントにニューデリーから電話会議で出席し、これが市民への政府サービス提供に一役買うだろうと語った。
Amida Simputerは、言語に依存することなくメモが取れ、それをメールで送信できるような設計になっているが、これは複数の公用語を持つインド市場では重要な点だ。両社によると、同製品はヒンディー語とカンナダ語の2つの言語に対応するオンスクリーンキーボードも搭載しており、ほかの言語についても近日中にサポートが追加されるという。
しかし、両社の野望は国内販売だけにとどまらない。PicoPetaの会長、V. Vinayは声明の中で、「我々はインド企業がグローバルブランドを製造する第一歩を踏み出した」と述べている。
だが、Amidaがインド市場唯一の製品というわけではない。たとえば、PalmOneはZireおよびTungstenをインドの自社ウェブサイトで販売している。
Amida Simputerには3つのモデルが用意されており、価格は約240〜480ドル(9950〜1万9950ルピー)となっている。その心臓部には206MHzのARMプロセッサが採用されており、32MバイトのROM、64MバイトのRAM、3.8インチのタッチスクリーン、そしてスマートカードリーダが搭載されている。電話回線やCDMA電話機でインターネットに接続してブラウジングをすることも、MP3プレーヤーとして使うこともできる。
同製品は当初、農村地域での利用や、少額金融や電子政府などのアプリケーションを念頭に開発された。
なお、同製品はオンラインでも、バンガロールに来月開店する店舗でも販売される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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